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19 10歳

月日は流れ、アルトゥルが10歳の誕生日を迎える。でもなぜかラファネル家に招待され、其処で誕生日を祝って貰ってるよ。


アニスも一緒だ。何時からだろう?アーちゃんとは呼ばなくなってから。

ソフィーとアニスもいつの間にか仲良くなって、親友見たいな雰囲気になってるしね。


ソフィーがちょくちょく家に遊びに来るようになって、俺が相手しない時間も有ったので2人で仲良くなったのかな?妹の面倒も見てくれるので助かってるけどね。


御近所さんも、騎士が見回りに来るから治安が良くなったと感謝してるから気にしない方向で。


ロサナさんもあれからずっと、住込みで働いてくれてるけど良いのかな?此処で、勉強兼制作は楽しいらしい。それに騎士団の1人と、仲良くなってるから良い方向進むと良いな。


ラファネル伯爵様に紹介された鉱山でも、色々あったな。鉱夫さん達とも仲良くして貰って、色んな鉱石を手に入れる事が出来たしね。


タングステンやアルミに、なんと言ってもオリハルコンまで採れたよ!

そう言う事情を説明もして、鉱夫さん達も需要がある事に気付かせた事も大きい。


伯爵家の人が出入りする、サンベル工房も認知度もアップだ。例の教会も監視が付いてるが場所を騎士団さんに教えて排除して貰ったしね。


冒険者ランクもCになったし、節目を感じるね。この世界に転生して10年か、前世を併せるともう50だよね。俺の子は元気にやってるかな?元嫁も元気にしてるか気になるけど確認は出来ないもんな。


10歳で前世と同じ位の160cmを超えた!正確には166だが夢の170cmは越えてくれると良いな。


「…ル!アル、聞いてるの?」

「アニスごめん、ちょっとぼーっとしてた」

「お兄ちゃんは偶に考え込んで、皆をほっとくんだから!」


妹のナディアも、もう5歳か大きくなったもんだ。


10歳でオッサン見たいな目してる、お巡りさんこの人変態ですよ〜!


中身はもう50だからね、ロマンスグレーな紳士な筈だ。


「誕生日おめでとう御座います、アル!」

「ありがとうソフィー」

「アニスもね」

「日付は違うけどありがと」


「じゃあ席に移動しよ」

「うん」

両サイドから腕を組む、ソフィーとアニス。


両手に華のまま、パーティ会場の中央へとやって来た。

「おめでとうアルトゥルくん」

「ありがとうございます、ラファネル伯爵様」


「おめでとう御座います、お転婆な妹と仲良くしてくれてありがとう」

「お久しぶりです、ランベールさん」

ソフィーの兄も王都から駆けつけてくれた。


何だかんだでラファネル家には良くして貰ってる。

各自グラスを手に取る。ラファネル伯爵が簡単な挨拶をすると。


「貴族も人間だ、こうやってソフィーやアニスの2人の様な関係も築く事が出来る。これからも仲良くしてやってくれ、誕生日おめでとう。乾杯」


「かんぱーい」☓多数


初めて、この世界で口にするお酒。葡萄酒か前世では、あまりワインは好きじゃ無かったが案外呑めるな。


ここで魔法の袋から一瓶を取出し、伯爵様に見せる。

「これは?」

「やっと完成しました!ラム酒です。ドワーフ達も納得済みですよ」


ステンレスのおかげで蒸留しやすくなったのと、偶々狩りの最中にサトウキビに似た植物を発見出来たのが大きい。


「あの甘い植物から作ったのかね?アレだけでも大発見だと言うのに、君と言う奴はヤレヤレ」

「まあまあ、飲んで見て下さい」


グラスに注ぐと透明感あるホワイトラムだ。まだ若いので熟成出来て無いが、こればかりは仕方が無い。


「見た目は水だが、香りは良い」

「熟成が足りないのと、色漬して無い試作品なので。酒自体は強いので水で割るのもありですが今回は氷で飲んで見て下さい」


魔法で丸い氷を造り入れる。

「ほー葡萄酒と違った味だが、私はこっちの方が好みだな。ドワーフ達が、納得する訳だ」


「そうですね父様、葡萄酒の酸味は少し苦手なので」

ランベールさんにも好評みたいだ、これなら生産量も増やせるな。


「アル!このケーキ?とっても甘く美味しいよ。はい、あ〜ん」

アニスがケーキを抱えてやってくる。コレもサトウキビのおかげで甘味制作が出来たので、生クリームを作って見たけどヒットしたのは言うまでも無い。


「あの植物で酒と甘味か、確か君の名前を付けられたそうだが?」

「ほんとに、アルトキビで良かったんですか?」

末代まで、名が残ってしまった。でも今更かな。


食べ合いっこしてる2人を呼ぶ。

「ソフィー、アニス!ちょっといい?」

「なによアル!」

「なんです?」


「2人にプレゼントが有るんだ、ハイどうぞ」

魔法の袋から取出す2つの小さな箱、それぞれ渡す。

「「開けても良い?」」

「どうぞ」


ミスリルの腕輪に、ピンズが4つはめ込んである。彫刻センスは無かったので職人さんに任せた。


「このピンズに魔力を最初に流して登録してね」

魔法の袋の様に登録者以外は使えないようにした。


「登録出来たら、それぞれに魔力を通して見てね。でも黄色のピンズには魔力通しちゃ今は駄目だから」

「わ〜…私魔法が使えてる!」

「アル、コレって回復(ヒール)の光だよね?アニスは状態異常回復(キュアヒール)だよね?」


「正解!因みに黄色は電撃の魔法だからね。いざと言う時以外は使っちゃ駄目だよ」

「アルトゥルくん!完成させたのか!?」

「ミスリルを調べるのに時間が掛かっちゃいましたが、要約完成しました。防犯対策で使用者のみで、無理矢理そのピンズを取っても使えなくなる様に細工もしました」


「アル、大事にするね。チュ」

久しぶりのアニスのキスだな。やった本人照れてるじゃないかな。


「え!アニス…私は貴族だから、でも負けたく無い!…アル!チュ」

ソフィーまでしてくれるのは嬉しいが、伯爵家の人いっぱい居るよ!?


「ハハハハ!アルトゥルくんはモテるな」

「良いんですか?貴族家の令嬢が平民に大衆の面前で?」

「ソフィーを貰ってくれるなら構わんよ」

「オホホ、宜しくねアルトゥルくん」


「それに、冒険者ランクSは貴族扱いだからな。君なら到達出来るだろう」

「あははは、善処しますが先の事は解らないので。そうだ未登録の腕輪を渡しときますね」


魔法の袋から2個取出し、伯爵様へ手渡す。

「確かに預かった、国王陛下に相談してみるから少し時間をくれ」

ゆっくりでいいですよ。

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