一軒家の縁側にて〜2〜
「ふぅん、下界で修行ねぇ?」
庭に干された洗濯物を取り込みながら生返事をするゆき
「…あの、ご理解いただけたでしょうか?」
袴姿の少年がおそるおそる伺い立てる
さっきまでの勢いは全く無くなっている
「ん〜…逆に聞くけど君が私の立場ならどう思うかな?」
ゆきは少しいじらしく聞き返す
「たぶん…信じられないと思います、はい…」
「だよねぇ〜」
少年はがっくりとうなだれる
一方のゆきはからからと笑っていた
「ところで、キミの名前は?まだ聞いてなかったわ」
ゆきは取り込んだ洗濯物を持って部屋に入りながら少年の名前を聞いた
「あ、まだ言ってなかったか。俺の名前は律だ!よろしくな!」
律と、名乗った少年は多少元気を取り戻したようだった
「へぇ、いい名前だね。律くんって呼んでいいの?」
「おう!…ところでさ。」
「ん、なに?」
「そろそろこのビニール紐、ほどいてもらえると嬉しいんだけど…」
ゆきは律のことを変質者と勘違いして特技の空手で倒してしまい、手近にあったゴミなどを縛るビニール紐で律のことを縛ってしまっていた
「あ〜そうねぇ…ほんとうに神様だって証明できるものでもあればいいんだけど…」
ゆきが言葉を最後まで言いかけたところで、突然空が眩く光り出した
ご無沙汰しておりました。
またぼちぼち書いていくつもりですので、読んでいただけたら幸いです。