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第四話 幼馴染

本日2話目です。どうぞ!


僕は困惑しながら返事をする。


「え~と、どこかで会ったことあったっけ?できたら名前を教えてもらえるかな?」


僕がそう言うと彼女はかなり不機嫌になってしまった。


「僕の自己紹介聞いていなかったの?僕はてっきり、久しぶりに会うのが恥ずかしくて、話に来てくれないだけだと思っていたんだけど。まさか本当に忘れられているとは、さすがに悲しいよ!」


そう言われてもまるっきり分からない。


「じゃあ、ヒント、ツインテール」


ツインテールか、確か昔会っていた女の子でそんな子いたな。ってまさか!


「もしかして唯ちゃん?」


僕は恐る恐る聞いてみる。すると彼女は花が咲いたような笑顔になった。どうやら合っていたみたいだ。


「まさかここまで言わないと分かんないなんてね。僕としては直ぐにでも話かけてきてほしかったよ」


なんだか申し訳ない気持ちになってくる。


「ごめんね。最後にあったのはたしか5歳の時だったと思うんだけど。よく僕だって分かったね。僕なんか全然わからなかったよ。それにしてもすごくきれいになったね」


唯ちゃんは腰まで伸びている黒髪をポニーテールにしていて、可愛いというより、凛々しく美しいというほうがあっていると思う。


僕がそう答えると唯ちゃんは顔を真っ赤にさせた。なにか拙いことを言ってしまったのだろうか?ただ思ったことを言っただけなんだけど。


「刀哉は相変わらずの天然さんなんだね。出会った女の子みんなにそんなこと言ってるわけじゃないよね?」


どこのイケメンだよ。


「そんなわけないじゃないか。僕は思ったことを言ってるだけだよ。さすがに思ってないことまでは言えないよ」


するとまたもや顔を赤くする唯ちゃん。これは風邪では?と全く見当違いなことを考えていると。


「ちょっと、あなた刀哉のなんなの?」


アインが話しかけてきた。


「お姫様には関係無いでしょ。僕は刀哉君と話してるの!」


なんか雲行きが怪しくなってきた。


「関係なくなんかないわよ。私は刀哉のパートナーなんですから」


すると唯ちゃんが言い返す。


「僕は刀哉君の幼馴染で許嫁です!」


ええっ!初耳なんだけど


「ちょっと唯ちゃん、僕そんなの聞いたことないんだけど」


そう、昔会ってはいたけれど、そんな話全く聞いたことがない。


「そうだね。まずはそこから話さないといけないよね。端的にいっちゃうとね、おじさまとおばさまがおもしろがっちゃって、大きくなってから突然知らせて驚かせようってことになっていたんだよ」


父さんも母さんもなんてこと約束してるんだよ。せめて死ぬ前に教えてくれよ。それすらも面白がってそうだけど。


「そんな親が決めたことなんて唯ちゃんは気にしなくていいんだよ?許嫁とか言われても困るでしょ?」


すると唯ちゃんは一気に不機嫌になってしまった。全くもって訳が分からない。


「刀哉君のバカ!」


そう言って走り去ってしまった。


「刀哉。さすがにそれはないわ。あれじゃあ橘さんがかわいそうよ。あなたって鈍感よね」


そういってアインまで溜息をついている。


橘というのは唯ちゃんの姓だ。橘家はそれなりに大きい家で唯ちゃんは良家のお嬢様である。


僕はアインに同意を求めるように問いかける。


「アインだって政略結婚嫌でしょ?」


するとアインはより深い溜息をついた。


「なんで橘さんが走り去ったのか理解できるようになれば、なにがいけなかいけなかったのか分かるから。そこで猛省してなさい」


今の僕では全く分かる気がしなかった。


「って!次は実技じゃないか、遅れる~」


本当にいつになったら平和な学園生活を送れるのか誰か教えてくれないだろうか?


やっぱり幼馴染って必須だと思うんですよね(笑)次回で唯ちゃんの実力が明らかに!

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