満月の夜/真ん丸い明かり。
満月が見えた。
そう満月が見えたのだ。
僕の足は月を頼ってひたすら進む。
陰を避け、森を避け、そして大きな野原に出る。
一面がパッと月明かりで照らされる。
手元に持った冷たいそれが満月に照らされる。
ここならばと思い、僕は腰を落ち着ける。
真ん丸い明かりが見えた。
そう真ん丸い明かりが見えたのだ。
朝食の時間と思い、獲物を探す。
木を避け、水たまりを避け、そして大きな野原に出る。
一面がパッと真ん丸い明かりで照らされる。
獲物がいる、私はお腹が減った。
真っ赤に染まる、大きな野原。
大きな唸り声は一つ。
爆発音は一つ。
悲鳴は一つ。