【1】うどんと魚と男と女(前編)
早く本文読みたいのに前書きがあると邪魔だよね。でも書きます。スイマセン。(-_-)謝ゝ
「これが焼き魚で、こっちが草だ。」
「あ、有難う。」
結局二時間程の討論の末、押し寄せる暴論に折れてしまい朝食を用意する事ことになった俺。やはり女は口が上手いんだな、と改めて納得する。はぁ…人生なんて分からん物だなぁ…(泣)
「ねぇ村野君、これは何?」
「さっきも言った焼き魚と草だが…まさか人に飯作らせといて文句を付けるつもりか?」
「いや、そうじゃ無くて…その、村君の目の前にある奴の事。」
「村君ってなんだよ…」
「いいからいいから、で、何なの?」
「何なの?と聞かれても…、『UFO焼きうどん』…知らないのか?」
「そんなの知ってるよ!」
…『UFO焼きうどん』とは香りの高い絶品ソースが食欲をそそるインスタントの王道食品で、知らない人は殆どいないと言ってもいいだろう。…ちなみに私も一昨日食べたばかりで、その美味しさは確認済みだ。
「何で村君がそんな物を食べられるお金を持っているのか聞いてるの!」
「一応働いてるんだよ。便利屋、…知らないのか?お遣いから車の洗車まで、何でもこなすんだ。代金はその場のノリで決まるから期待できないけど、空き缶拾いよりは仕事って感じだろ?」
「へぇ…、じゃあちゃんと生活は出来てるんだ。」
「いや、これがそうでもない。仕事が入るのは週に一回くらいで給料は150円ほどだから、それで焼きうどんを食べて終わり。後は自給自足だよ。」
「…それにしてもこの差は酷くない?」
愛内が批判的な眼差しで見つめる先には焼き魚と茹で上がった草と…、豊潤な香りで食欲を奮い立たせるソースと麺の最強タッグがあった…。
『UFO焼きうどん』
引っ掛からないかなぁ…。