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一二六の血脈――玉座は肉体に宿る  作者: キロヒカ.オツマ―


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玉座の邂逅 ― 血統の王と象徴

静寂。

雨は上がり、湿った空気が街を包む。

御影一二六は、赤子を抱えたまま、かつて江戸期から受け継がれた血統の儀式場へと移動していた。

ここで、彼は未来の血統秩序を確立する計画を具体化する。


赤子は眠っている。

だが御影の意識は冴え渡る。

この血脈こそ、真統一族の正統性を次代へつなぐ者。

産室、白木の台、過去の文書――全てが彼の脳裏に浮かぶ。


「血の王座を守る者として、赤子を正しく選び、正しく導く……」

独白は低く、冷たく、しかし揺るがぬ決意に満ちていた。


御影は古文書を広げる。

戦前の内務省資料、江戸期の密書、代々の血統記録。

それらはただの書物ではない。

血の秩序の設計図であり、心理戦の手引書である。


「今、未来の秩序を整え、血の淘汰と純化を完成させる」


赤子を抱え、御影は静かに祈るように手を差し伸べる。

この瞬間、彼の心は血統の哲学と身体の感覚が完全に融合している。

奇形はもはや弱点ではなく、血統秩序の象徴。

彼自身が玉座であり、赤子は次代の玉座である。


対面の瞬間


その時、静かに扉が開き、足音が響く。

現れたのは、令和の象徴天皇。

静謐な気配。威厳に満ちた眼差し。

だが、御影にとって、それは血統秩序を確認する相手であり、敵でもある。


「……御影一二六」

天皇は低く名を呼ぶ。

その声は、国家の象徴としての威厳と冷静さに満ちていた。


御影は赤子を抱えたまま、ゆっくりと頭を下げる。

「血の秩序に従う者は、ただ血の深みで評価される」

低く、しかし揺るがぬ声で告げる。


天皇の眼は御影を見透かす。

「あなたが……真統一二六代……」

その言葉は、長年隠されてきた真実に触れる瞬間を告げる。


二人の間に、言葉では表せぬ静寂が流れる。

血統と象徴。歴史と現代。

玉座は二つ、しかし意味は一つ――支配か、象徴か。


御影の赤子は微かに目を開ける。

鼓動は未来への象徴。

そして御影は、全身で血統哲学を体現する王として、現代の象徴天皇と心理戦の最前線に立つ。

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