3月1日
登場人物
一之瀬 みつり 17歳
二ノ宮 さより 17歳
小嶋 翔 25歳 社会科担当
これ以外覚えなくていい!
3月1日
私はいま鳥になりたい
この大空に羽ばたいて自由になりたい
あと少しで自由になれる
あと一歩で大空に舞える
桜が靡く
校庭からいじめていた奴らの悲鳴が飛び交う
助けてくれなかった先生達がやめろ馬鹿な事をするんじゃないと叫んでいる
でもそこにあいつの姿は無かった
あの馬鹿教師だけは私に寄り添ってくれた
あいつにありがとうって言いたかったな、、、
私は高校2年生の頃親友がいた
いっつも一緒で先生からも馬鹿コンビっていじられるぐらい仲が良かった
…
一之瀬「さより!おっは〜」
二ノ宮「みつり!おっは」
一之瀬「昨日の地震気づいた?」
二ノ宮「え?昨日地震あったの?気づかんかったw」
一之瀬「震度4だよw」
二ノ宮「まじ?」
???「おーいホームルーム始まるぞ〜」
一之瀬「やっばクラス戻るわ」
二ノ宮「また昼休み!」
一之瀬「うん!」
小嶋「一之瀬20秒遅刻だ」
一之瀬「さーせん」
小嶋「それじゃあホームルームを始めます」
〜昼休み〜
二ノ宮「みつり!今日屋上で食べない?」
一之瀬「いいよ!」
二ノ宮「みつり?私西崎先輩に告白しようと思ってるの、、、」
一之瀬「やっと決心ついたの?頑張って!応援してるから」
二ノ宮「みつり、、、ありがと!私頑張る!」
(西崎先輩は高校3年生のイケメン正直私のタイプではないけどさよりは昔っから狙ってたからできれば結ばれてほしい!)
一之瀬「で?いつ告るの?」
二ノ宮「今日!」
一之瀬「マジ?」
二ノ宮「大マジ!」
一之瀬「頑張れ!!さよりならいける!」
(さよりは可愛くてちょっと天然だけど優しい子だからきっといけるはず!)
〜放課後〜
二ノ宮「西崎先輩!一年前からずっと好きでした私と付き合ってください!」
西崎「えっと、、、俺も前から気になってて俺からいこうと思ってたけど先越されちゃったねw僕からもお願いします」
〜次の日〜
二ノ宮「みつり!!!付き合えた〜」
一之瀬「おめでと〜さより!あんたならできるって信じてた!」
しかしこれが私の運命を狂わせた
塚本「あんたが二ノ宮?」
二ノ宮「そうだけどどうかした?」
(私たちが話していたところに学年1のギャルの塚本 りんが後ろに手下の女子を数人連れて話しかけてきた)
塚本「あんた西崎先輩と付き合ってるって本当?」
二ノ宮「ええ付き合ってます」
塚本「別れてくれない?」
二ノ宮「え?」
(は?何言ってんだこいつ)
塚本「西崎先輩は私が狙ってたの邪魔しないでくれる?」
二ノ宮「邪魔なんかしてませんよ?元々西崎先輩と私は両思いでしたので」
塚本「は?だから何よあんたが邪魔なの」
二ノ宮「そうですか、、、でも渡す気はないので」
(そう言ってさよりは私の腕を掴んでそいつらから離れた場所に行った)
一之瀬「あいつらなんなの?嫉妬?」
二ノ宮「多分ね〜でも渡す気はないよ」
一之瀬「さより?あんなやつに屈しちゃダメだよ?」
二ノ宮「わかってる!」
しかし塚本達はそれでも諦める事はなかった
〜次の日〜
二ノ宮「ない、、、」
一之瀬「どうしたの?」
二ノ宮「教科書が無い、、、」
一之瀬「え?」
二ノ宮「みつり、、、ちょっと教科書貸してくれない?」
一之瀬「いいけど、、、」
(二ノ宮は天然だけど真面目だ教科書を忘れるなんてしかも全てそんなことあり得るか?)
私はその時嫌な予感が頭をよぎったしかしそんな事ないと割り切ってしまった
〜放課後〜
小嶋「おい二ノ宮!教科書がプールに散乱してたけどこれお前のか?」
二ノ宮「私のだ、、、」
一之瀬「ひどい誰がこんな事、、、」
(その時私は一人の名前が頭をよぎった『塚本』 あいつだ西崎先輩を取られた腹いせにやったんだ)
〜次の日〜
一之瀬「塚本あんたがやったの?」
塚本「なんのこと?」
一之瀬「とぼけないで?あんたしかさよりにあんなことするやついないから」
塚本「証拠は?」
一之瀬「…」
塚本「証拠もないのに疑うのはひどいよw」
一之瀬「絶対証拠を見つけてやる!」
しかし証拠なんて見つからなかった
唯一塚本の手下がやっている現場を押さえたがそいつは何も吐かなかった
そうやって証拠を探していくうちにいじめはどんどんエスカレートしていった
そしてさよりは学校に来なくなった
さよりが学校に来なくなるといじめの標的が私へと切り替わった
証拠は一向に見つからず先生からは自作自演だの塚本に謝れだの散々言われた
それでも小嶋先生だけは私を信じてくれていた
3年生になってもいじめは終わらなかった
それどころか最初は数人だった塚本の手下は日に日に増えていっているような気がした
親にも相談しようとしたが仕事が忙しいって言って聞いてすらもらえなかった
冬が過ぎ春になったそろそろ卒業だ、、、
結局証拠は見つからずいじめは無くならなかった
一之瀬「さより、、、私生きてる意味あるのかな、、、」
さよりからの返事は来ない
さよりは未だに学校に来ない
頼れる人がいなかった小嶋先生は最後まで信じてくれたが教頭先生が問題行動だって言って小嶋先生は謹慎中になってしまった
そうやって私は決心した、、、決心してしまった
一之瀬「後悔させてやる、、、塚本も私を助けなかった教師も親もみんな後悔させてやる、、、」
私は泣きながらそう決意した
今日は3月1日
私の学校はグラウンドで集会をする
その瞬間に飛び降りてやる、、、
私は入念に計画をした何度も泣いたし何度も怖くなったそれでも復讐心は無くならなかった
そして集会が始まった
私は屋上のフェンスを超えて淵に立った
私に気づいた人がザワザワし始める
いじめ手た奴らは悲鳴を上げ塚本は呆然としていた
教頭は馬鹿な事はやめろってほざいてる
でもそこに小嶋先生の姿はない
そりゃそうだあいつは私のせいで謹慎中なんだ
一之瀬「最後にありがとうって言いたかったな、、、」
風が吹く
桜はまだ満開じゃない、、、それでも綺麗だ
一之瀬「じゃあねさより、、、さよなら小嶋先生」
(今までお疲れ様、、、私)
私の体は空へ舞った時が止まったように今までの思い出が溢れる
私は目を閉じて眠りにつこうとした
その瞬間手に激痛が走った
小嶋「間に合った、、、」
一之瀬「小嶋先生?なんで、、、」
小嶋「なんでって自殺しようとしてる生徒を止めない教師がいてたまるかよ!」
一之瀬「離してください!私を自由にさせてください!」
小嶋「お前も同じ事言うんだな、、、」
一之瀬「え、、、」
小嶋「なら尚更離せないな自由は死んでつかみ取れるほど甘くないんだよ!」
一之瀬「私は誰にも必要とされてない!このままあいつらに後悔させて一生呪ってやるって決めたんです!」
小嶋「誰にも?そんな事あるわけねえだろ!」
一之瀬「先生は何も知らないからそんなこと言えるんだ!」
(先生の手の力が少しずつなくなっていく、、、そろそろ限界なのだろう)
???「みつりのバカ!」
そこで小嶋先生の手とは違う手が私の腕を掴んだ
一之瀬「さより、、、」
二ノ宮「ごめん!私逃げた、、、みつりを置いて逃げた、、、親友失格なのもわかってる、、、今更出てきてなんだよって思うよね、、、」
一之瀬「…」
二ノ宮「でも、、、それでも私の大切な人が自殺するって時に指を咥えて見てるなんてできない!」
さよりの涙が顔にかかる
小嶋「二ノ宮!せーので上げるぞ!せーの!」
私の体は持ち上げられ屋上に引き戻されら
小嶋「いいか?一之瀬お前の価値を自分で決めるな!必要とされてない人間が自殺する時手を差し伸べてくれる人がいるわけないだろ!」
小嶋先生は息を切らしながらそれでも力強くそう言ってくれた
小嶋「???お前も生きててほしかったな」
それから他の先生や親にものすごく怒られた
なんであんなことするんだ!って
それでも小嶋先生がいじめの証拠を見つけ出し卒業直前で塚本達は退学処分になったそうだ
〜卒業式〜
さよりと抱き合い私は卒業した
〜8年後〜
私は教師になったあの日私を救ってくれた小嶋先生は去年32歳の若さで癌で亡くなった
一之瀬「ホームルームを始めます」
私はあなたみたいな教師になれていますか?
これが初投稿!まだ初心者で右も左もわからない状態で始めました!
正直内容とか色々ツッコミ頃はあると思いますがそれは突っ込まないでいただけると幸いです