本当にやべぇ敵が眼前にいて魂が燃え上がるっ・・・!
緑王鬼を殺した彩聖は休む間もなく大王鬼のいる船へと向かう。
途中で彩聖を襲ってくる鬼がいたが、ぶん殴って殺してた。
こんな雑魚共に構ってはいられない・・・この島に鬼が現れた時からビンビン感じるんだ。
強者って奴の圧倒的な気配を。
鬼が現れてから明らかにこの島の雰囲気、空気が変わった・・・。
圧倒的な強さを持つ者だけに備わる場の空気を変える力。
それを持つ者が今、この島にいる。
彩聖はそれが楽しみで仕方なかった。
自分よりも強い奴との魂を燃やす死闘・・・彩聖にはそんなの訪れないと自分で感じていた。
しかし今、彩聖の魂を燃やす強敵が目の前に現れたのだ。
思えば、これまでの彩聖の人生はつまらなかった。
勉強も剣術も人並み以上に出来た。
だから喧嘩売ってきた奴は片っ端から殴り飛ばして制圧していた。
彩聖には不良の兄がいるが、兄が彩聖を力で黙らせようとした事もあった。
しかし、彩聖は喧嘩自慢の兄から殴られても逆に殴ってトラウマを植え付ける程にボコボコにした。
剣術も子供の頃、優奈に教わったがあっという間に優奈の実力を超えた。
勉強も小さい時から一度やればほぼ出来たし、高校受験も県内で1番頭良い天陵高校に首席で合格した。
陰陽師としての仕事もピンチに陥ることなく妖怪を退治出来ており、京都の陰陽師本部でも噂になっている。
そんな完璧な人生を歩んでいて退屈だった彩聖の目の前に強大な妖怪が現れる。
「おめぇが大王鬼か!心が昂るぜ!」
大王鬼を目の前にして彩聖の心は熱く滾っていた。




