鬼の三幹部の1人「破壊の赤王鬼」
「この船でけぇな。さぁてと・・・幹部の鬼ってどこだ?」
敵の船に乗り込んだ彩聖は船が意外と大きくて広いことに驚く。
鬼にキチンとした船が作れるというのが驚きのポイントだ。低脳な鬼に作れるって普通は思わないもん。
しばらく船の中を歩くと何やらバタバタと走り回っている音が聞こえる。
恐らく彩聖が船に侵入したからであろう・・・。
鬼さんも必死に彩聖を排除しにくるだろう・・・。
「さて・・・どうするかな。あんまり暴れて船が使えなくなっても困るのだがな・・・。」
この船に乗り込む前に乗っていた小汚い船も流石にもう乗れないだろう・・・。この船に体当たりした後に沈んだんでは無いだろうか・・・。
そうなると戻る時にはこの船に乗っていないといけないのだから、暴れすぎて船を沈没させるわけにはいかない。
彩聖に沈没させないように戦うことが出来るのだろうか?
「敵発見ハッケンケン!」
「ニンゲンの女がノリコンデキタ!」
「ブッコロセー!」
人がせっかく沈没させないようにどう戦おうか?と考えていたのに鬼が襲ってくるもんだから彩聖も手加減出来なかった。
「うるせぇっー考え事しとんじゃ!」
一番近くにいた鬼を素手で殴り飛ばし船の壁を破り外へ・・・すなわち海に落とした。
「コイツぅ・・・コロセーコロセーセッセー!」
鬼も攻撃されたら黙っていない。数の利がある鬼たちは束になって掛かってくる。
しかし・・・暴力の化身は止まらなかった。
「考え事しとんのにっ!私の都合も考えろっ!」
束になった鬼だが彩聖は怯まず、むしろ鬱陶しくてブチギレである。
とりあえず1番近くにいる鬼の手を引っ張り投げ飛ばした。
「ギャッ―!」
「ウワー!コイツのバカ力だ!」
そして敵の鬼が落とした棍棒で鬼の頭を躊躇なくかち割った。
「おっ?ええ音するな!もう一発やったろ!」
鬼の頭をかち割る音が良くて彩聖はもう1回さっきの音を聞きたくて鬼に近づく。
「ギャー!クルナっー!コロサナイデー!」
「やかましいわ!ボケェ!」
「げふぅ」
こんな調子で次々と鬼を倒していく彩聖。しかし、途端に空気が変わった。
「おうおう〜!だ〜れじゃっ!ワシの船に殴り込んできた奴は?小娘、おめぇか?」
現れたのは先程までの鬼より一回り大きい鬼で、雰囲気がさっきの鬼より禍々しい。
「おえっ!おめぇ誰に口ききょんなら?おおっ?」
人が考え事しているのに次から次へとワラワラと出てきやがって・・・。
「随分と口のわりぃ小娘じゃのう〜?ワシは鬼の三幹部の1人『破壊の赤王鬼』じゃっ!」




