おりゃおりゃおりゃおりゃドカ〜ン!
鬼から船を奪い取った彩聖は「我突貫す」などと理由の分からない事を言って船を漕ぎ出す。
鬼が乗っていた船は漕ぎ役がいないと進まない古い船である。
こんなしょっべえ船で彩聖も困惑したが根性で船を漕ぐ。
「ちっ!しょっべえ船じゃのっー!しゃーねぇから、この船で突貫じゃっー!」
力任せに船を漕ぐ彩聖、だがそれを放置するほど鬼どもは甘くなかった。
必死に船を漕いでいると、いつの間にか辺りが鬼の船だらけになっており進むも鬼、退くも鬼という感じになっていた。
「邪魔じゃのぉ〜!!おらぁっ!!」
ドーンという音がする。彩聖が鬼の船に派手にぶつける。
鬼が乗っている船は動くのがやっとな程度の低レベルのしょっべえ船だ。当然ぶつけられた鬼の船は簡単に沈没してしまう。
そして鬼も泳げないのか海の底へと沈んでゆく。
「まずは1隻目!次じゃあ!」
再びドーンとド派手な音がする。
「おらおらおらおらドカーン!も一つオマケにドカーン!」
「ウワーヤラレター」
「アヒン!ボクオヨゲナイノニ・・・」
彩聖は良い感じに鬼の船を沈没させまくり次々と鬼が海の底に沈んでいった。
「・・・?もういないのか?」
鬼の船を沈没させるのに必死で気付くと辺りには鬼の船がない・・・見えるのは豪華な船だけであった。
「よし!ほな幹部が居そうな船にもぶつけたる!オラァ!」
ドガーンと派手にぶつけるが、流石に豪華な船は沈まなかった。
「やっぱ幹部が乗る船は頑丈だな。ならこの船も奪ったる!」
再び彩聖は船を強奪する為に、豪華な船に乗り込んだ。




