陰陽師は交通費出ませ〜んw割に合わない仕事で〜すw
「この山に鳥天狗が2匹ほど出るらしいと連絡を受けてな」
鳥天狗討伐に彩聖と凜が行ったのは彩聖の家から徒歩30分もする山だ。
彩聖は平気だが普段歩き慣れていない凜はヘロッヘロだ。
「どうでも良くないけどめちゃくちゃ歩いたね・・・。これで帰りも歩くのとかキツいよ。」
「しゃーないだろ?私達はバイクの免許持ってないんだからな。まぁ、私は16歳の誕生日が来たら免許取るからな。」
バイクの免許を取ったら少し遠いところの妖怪も退治できるし強い妖怪の討伐も出来るから彩聖の収入も増える。
「ところで今日の鳥天狗とやらは一体倒してどれくらいお金がもらえるの?」
「鳥天狗は1体五千円。昨日の土蜘蛛は1体1万円だ。」
強さ自体は鳥天狗の方が強いのだが社会に迷惑をかけるのは土蜘蛛の方だから土蜘蛛の方が高い。
鳥天狗は強くても基本的に山から降りてこないから殆ど人に迷惑をかけないのだ。ただ、妖怪が1体いると周辺の空気が変わる。
陰の雰囲気がして、それが次第に一般人の心を蝕みうつ病や犯罪へと導く。だから人に迷惑をかけないとはいえ退治せねばならないのだ。
「こんだけ歩いて頑張って戦っても1体五千円って少なくない?交通費とか出るの?」
「出ない。陰陽師の本部ってケチだからな。交通費すらまともに出せねぇんだよ。だから効率的に稼ぐんなら一気にまとめて100体ぐらい倒したいんだがな・・・」
ゲームとかならモンスターがうじゃうじゃと湧いて出てくる場所とかあるものだが現実はそう簡単ではない。
そんな場所あったら殆どの陰陽師がそこで荒稼ぎしている。
現実の妖怪はある日、突然湧いてくるのだ。それも大量発生なんかではない。
ある日町の路地裏で1体現れる・・・そんな感じで突然発生するのだ。
こんな感じだから陰陽師は稼げないと言って陰陽師を辞めていく一族も沢山いるのだ。
まぁ、そのおかげで現在陰陽師の人手・・・特に討伐をする人が足りていないのだが。