優奈ちゃんは船でもかっ飛ばすで〜!
名原のおっさんから小型船を借りた彩聖たちは船に乗り込む。
「ほーん。小さいな。まるで海で軽く釣りをする程度の船だな。」
「まぁそんなところね。こういう時の為にも彩聖ちゃんと凛ちゃんも色々な乗り物の免許は取っておくべきよ?」
陰陽師は状況に寄っては小型の飛行機を運転しなきゃならないときがあるからコレは本当に優奈の言う通り取っておくべきだ。
「うーん・・・でも確かに小型船くらいは必要だろうな。なぁ凛?」
「いや、あたしは船の免許は・・・」
なんだか嫌な感じがする凛。
「まだ船動かしてないのに・・・まさか船酔い?」
「い、いや・・・昔船に乗ったら吐いたことがあって・・・それ以来船が苦手で・・・。」
凛は中学生の時に船で酔ったことがあり、それ以来何故か船が苦手なのである。
「おい!人に借りた船で吐くんじゃね―ぞ?」
「う、うん・・・」
しかし凛は吐いてしまいそうで不安だ。
「そうだ!じゃあ私が船でしばらくかっ飛ばすから潮風に当たって気分を良くさせようか?」
「そ、それだ!船に乗って浴びる潮風は気持ちええからな!優奈、はよ運転せぇ!」
優奈はそうと決まれば全力でかっ飛ばすぞ・・・と意気込んで思いっきり船をかっ飛ばす。
「あわわ・・・!」
いきなりめっちゃスピード出すから凛は驚く。それはもう気持ち良いとか言うより怖いというレベルであった。
「優奈、めっちゃ気持ちええぞ!もっと飛ばせぇ!」
「分かったわ!」
彩聖も優奈もノリノリで船のスピードと潮風を堪能しているが凛はただでさえ苦手な船でスピード出されているもんだから怖くて仕方がない。
「ちょ、速すぎるよ・・・!怖いぃ〜!!」
「なんだってぇ?聞こえねぇぞ!?」
船のスピードが速すぎて風の音が強くて凛の声が聞こえない。だから優奈もガンガンスピードを上げて己に酔う。
「ひぇぇ〜!!こ〜わ〜い〜ぃぃ!!!」
その後優奈は己の気が済むまで船をかっ飛ばした。
アホみたいにスピードを出したおかけで凛の船酔いは何故か治ったみたいであった。




