鈴衛さんはあンた・・・寝ときなよ
スヤスヤと眠ってしまった鈴衛さんを彩聖の部屋に閉じ込めて食事を取る三人組。
「これ凄く美味しい!」
3人の中で一番先に鈴衛の手作り弁当を口にしたのは凛。お弁当とはいえ出来立てホカホカの食べ物は身体に染みるものがある。
「うん・・・肉の味付けも良し!お弁当に野菜もたっぷり入っているから栄養バランスも申し分ないわ。3日間寝ずに仕事している人が作る料理とは思えないわ・・・」
感謝・・・!優奈は鈴衛に感謝しかない。だからこそ今日は鬼退治が終わるまでは眠っていてもらいたい。
いくら忙しいとはいえ一晩寝るくらい許してあげたい。
「あーやっべ!これうめぇ!あのおっさんには感謝しか無いな!」
彩聖は腹減ってるからスゲー勢いでバクバク食べている。
さてご飯を食べ終えたら車で港まで行くのだが、鈴衛さんはどうやって行くつもりだったのだろう。
「私今日はバイクでここに来たから3人では港まで行けないわね・・・」
「心配すんな。ババアから車借りる。優奈が運転すると言えば貸してくれるだろう。」
彩聖のお母さんは任務や陰陽師本部の人間には弱く、任務のために車貸せと言ったら簡単に貸してくれる。
今日だって夕方から鈴衛が彩聖の家の台所で弁当を作っていたが、彩聖のお母さんは何も言わずに笑顔で台所を貸してあげたのだ。




