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凜の訓練

その日の夜、11時ぐらいに巫女の服を着て凜は彩聖の言う通りに彩聖の神社にやって来た。


しかし当の本人は神社の賽銭箱の前に座ってぐっすりと眠っていた。


「アレ?彩聖が賽銭箱の前でグッスリと寝ている・・・。このまま寝させていたほうが良いかしら?」


凜は彩聖を起こすことに戸惑う。今日一日の彩聖は本当にお疲れの様で叩き起こすのも申し訳なく感じる。


それにこのまま寝させていたほうが彩聖の為にも時分のためにも良い気がする。


「私なんかが妖怪討伐なんてしても被害が増えるだけだしね。それに怖いし・・・」


そういって自分の家に帰ろうかなって思ったとき、凜は突然足を掴まれる。


「キャー!」


「良い声で泣くのう・・・ふっふっふ」


「いやぁー!やめてぇー!」


「驚きすぎだ。私だよ凜。」


凜の可愛らしい叫び声を聞いて満足した彩聖は凜の頭をポンと軽く叩く。


「あ、彩聖・・・もういきなり足を掴まないでよ!」


泣きそうな顔をする凜の顔を見てやり過ぎたかな?と少し反省する彩聖。


しかし、これは怖がりな凜の為の訓練の一つである。


「凜よ、討伐ではいきなり足を掴まれたりすることは普通にあるぞ。イタズラ好きな妖怪が面白半分で脅かしてくるからな。今のお前じゃあ、そいつ等に勝てねぇぞ。」


「だってぇ・・・討伐なんて初めてだもん・・・。」


するの凜は彩聖の持っているものに違和感を感じた。


「彩聖・・・弓矢持って行くの?」


凜は彩聖が持っている弓矢を見て珍しいなぁと感じた。


彩聖は普段刀を使って討伐しているイメージがあるから弓矢を持つ姿は違和感しか無い。


「あぁ、これは空を飛ぶ敵に使うんだ。普段私はそこらの石を使って空を飛ぶ妖怪に投げつけているんだが石より弓矢の方が殺傷能力高くて良いかなって思ってた。」


しかし手がかさばる。刀も持って、更に僅かながら御札も持っていく。この状態じゃあ帰りにコンビニに寄るのは止めたほうが良さそう。


「凜、おめぇは何を持ってきた?」


「あたしは御札とは脇差し・・・脇差しは家にある唯一の武器。」


脇差しとは一般的に刀より刀身が短い武器である。


彩聖と同じで凜の家系は下級陰陽師で代々戦闘力が弱いため家にあるまともな御札くらいである。


「うーん。」


脇差しじゃなんか物足りない感はあるが初めての凜に脇差しは丁度良いかも知れない。


「よし、とりあえずは今日はこれで行くぞ!打倒鳥天狗じゃー!」


「えっ!えぇっー!!」


いきなり強そうな敵との戦いで凜はビックリドッキリで軽く悲鳴を上げた。




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