彩聖は人の上に立ち100万の軍を指揮する英雄のような傑物である
鈴衛は彩聖の前向きな態度と自分たちが勝利すると信じて疑わない姿勢に感心していた。
近頃の若い陰陽師はリスク・・・負けたときのことばかり考えていて妖怪を討伐しようとしない。したとしても強大な妖怪が出た時は絶対に戦わない奴ばかり。
妖怪退治を小遣い稼ぎと勘違いしている馬鹿が多すぎるのだ。だから陰陽師内で戦える者が非常に少ないのだ。
そんな現在の陰陽師で彩聖の様な若者は非常に貴重な存在である。
「素晴らしい・・・彩聖さんのその心意気、この鈴衛感服しました。」
「んなもんせんで良い。そんな事より鬼どもの幹部の話はないのか?」
「はは、すみません。少々お待ち下さい・・・!」
鈴衛は彩聖の事を50年に1人の逸材と確信した・・・まだ15歳でこれほどの精神の持ち主は滅多に居ない。
「・・・?」
そして優奈は鈴衛の彩聖に対する態度が変わったかのように感じた。態度が変わるのも無理もない・・・優奈も小さい頃から彩聖と遊んでいたがそこらの子供とは違う。心が全然違うのだ。
彩聖は己に絶対の自身があり、決して弱気な態度を取らない。そして常に堂々としている女の子である。
今現在の優奈が見ても彩聖は精神が強いと感じる。
そら、鈴衛さんも彩聖に対する態度が変わりますわ。




