鬼の幹部と総大将をボコれば勝利なんよ
「では次に鬼たちの幹部についてですが・・・鬼の総大将の名は大王鬼と呼ばれる紫色をした身長2メートルはある大きな鬼です。見るからに禍々しいオーラを纏っている鬼でかなり強いと思われます。」
「紫色・・・?おかしいわね・・・過去に紫色の鬼なんて出たことないはずなのだけど・・・」
実は優奈も鬼については調べて来ていたが鬼は基本的には赤鬼、青鬼、緑鬼、稀にレインボー鬼や黒鬼がいるのだが紫色だけは過去の資料には無かった色だ。
「ええ、確かに過去の資料には無かった鬼です。ですが突然変異で出現するという事は過去に例はあります。そして突然変異した妖怪というはかなり強いです。恐らく優奈さんでも討伐出来るかどうかというレベルですので3人で攻略してもらいたいと思っております。」
・・・鈴衛の言葉を聞いて場は静まり返った。突然変異はちょっと強いレベルではなく、上級陰陽師が束になって掛からないと勝てないレベルである。
しかし、平和ボケしたヤル気のない現在の上級陰陽師では勝ち目は無いだろう・・・今回の戦いは今までの比ではないぐらい厳しい戦いになるだろう。
だが、1人だけ・・・彩聖だけ何とも思っていなかった。
彩聖だけは「ふーん」って感じで聞いていた。
「なぁ・・・これって討伐したら報酬はなんぼなんだ?3000万くらい貰えるだろ?」
「5000万です。勿論3人に均等に分けることにはなります。現在、鬼退治に行ける人がいないという事と放っておいたら大変な事になるからここまでの報酬金になっております。」
「なるほどなぁ・・・こりゃ大儲けだな!」
凛と優奈が突然変異の鬼との戦いがヤバい・・・と思っているのに彩聖はそんな事まるで気にしていない。
彩聖は既に倒した後、先の事を考えていた。
「彩聖ちゃん、突然変異の鬼が怖くないの?突然変異の妖怪なんて私だって戦ったことがない未知の強さなのよ?」
「例えどんなに強かろうと生き物である以上絶対に弱いところはある。生き物であるのだから泣くし怒るし、痛がるしビビる。血は出るし反吐は吐く。相手が生き物である以上勝てる要素はあるんだよ。ビビってんじゃねーぞ優奈。」
「なっ!ビビってないし!私はアンタより歳上なんだからビビるわけないじゃない!」
「だよな・・・!ビビってたんじゃあ勝てるわけ無いのは優奈も分かってるもんな。」
彩聖の言う通り生き物である以上は必ず勝てる要素はある・・・。
ビビらずに勇敢に戦っていけば勝つ可能性は必ずあるのだ。




