これは・・・(アカン)
優奈の監視の下で二人は術の練習に励む。
技を強く意識するだけで術が使えるなら簡単そうだが世の中そう簡単にはいかない。
陰陽師の術は持って生まれたポテンシャルが重要で、どうにも彩聖は下級陰陽師の中ででも最低レベルの術の精度である。
「ハァ・・・ハァ・・・どうだー!やっと電気の玉・・・アルティメットサンダーボールDXが完成したぞ!」
なんかカッコ良いと思って付けたのか知らないがその電気の玉の精度は最低レベルだ。
そもそも玉が小さいし強そうに見えない。なのに技名にはアルティメットが付いている。こんなの上級陰陽師に見せたらバカにされてしまう。
「おぉ〜彩聖ちゃん凄い凄い。センスあるねぇ〜」
優奈は口では彩聖を褒めているが心の中では(アカン)と思っていた。
思いっていた以上にセンスが無くてどう教えたら分からないレベルで優奈も困っていた。
「ハッハッハ!この彩聖ちゃんにかかれば余裕のよっちゃんよ!この技に私の剣技が加われば最強!無双!国士無双!」
優奈はアカン・・・!と思うレベルの精度だが彩聖自身は凄く満足しているみたいだ。
術が使えるようになった事でなんだか調子に乗っているご様子。
「まぁ彩聖ちゃんには剣技があるからね。大丈夫だろうね」
「そうだろう?フッフッフのフー」
まぁ・・・剣の腕前だけは若手では最強格だろうし、精度が悪いとはいえ最低限の術が使えるなら大丈夫だろう。
それに術が使えるようになれば戦いの幅が広がるというもの。彩聖ちゃんのこれからに期待です!




