ナイファー俺///
皆さんはナイファーといわれるものを知っているだろうか。
主にFPSなどのジャンルで使われる単語で、銃があるにも関わらず、ナイフ等の挌闘武器を好んで使う変わり者である。
遠距離戦が全くできなくなり、近距離ならショットガンのほうが強くともナイフを使う。リスクとリターンのまったくあっていないことから害悪プレイヤーと揶揄されることも多い。
彼らはなぜナイフを使うのか。
それは武器を持っていない格下の自分にまける相手を煽る意味などが主であり、ナイファーの大半が精神のねじ曲がった人間なのである。
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「なあ、そろそろナイファーやめて真面目にやってくれん?」
これを言われるのは何回目だろうか。
俺の今やっているゲームは5対5のタクティカルFPS。十三ラウンド先取の爆弾解除ゲームである。
今は12対11で接戦を繰り広げていた。
「だいじょぶだいじょぶ見てなって。」
スキルを使用し、敵の背後に回り込み、一人忍殺する。その後、グリッチを使用し、壁にめり込み、サイトに入ってきた敵を二人持って行った。
『ばあ』
全体チャットで煽る。きもてぃいいい。最高だぜ。
相手からチャットが帰ってきた。『??』
「気持ちいいい!!!ははははは」
俺が笑っていると。
「うるせええええええ!」
VCをつないでいた。フレンドから苦情が来た。
基本的にFPSなどのジャンルでは足音を聞くことがとても大事なのだ。
しかし、人数有利が覆ることはなく、
『VICTRY』
無事勝利した。
俺たちナイファーは初見殺しをたくさんして人数有利を取り、そのまま一人か二人持っていく。その快感のためにプレイしているといっていい。
相手に不快感を与えれれば与えれるほどいいのだ。
「最後の見た?見た?」
テンションが昴り、思わず声をかけた。
「はあ、お前さ、さっきの場面AK使ってたら。全滅させれただろ。」
「いやいや、ナイフでキルすることに意味があるんだよ。」
フレンドはあきれたような声で、
「お前ちゃんと銃使ってたらチャンピオンランクなんて余裕だろ。」
チャンピオンランクとは最高ランクのプレイヤーの中の500人。上位1パーセントのランクである。
「いやだよ、有名配信者とかプロゲーマーにネットに見られて拡散されたりしたらアカウントだけじゃすまなくなるじゃん。」
フレンドはため息を吐きながら。
「なんでお前は俺よりランク上なんだよ。」
「なんでだろうね。」
俺は笑いながら返した。
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アカウントが永久にBANされました。
さすがにグリッチはいかんかったっぽい。あと仲間からも不満買いすぎたからかもね。
「じゃあ何のゲームしようかな。そうだ、明日新しいゲーム出るって聞いたな。」
俺たちは今日もゲームをする。しかし、ただ普通にプレイするだけでは満足できない。この作品はそんな俺が主人公の物語である。