表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

1.出会い

この作品は超能力を持っている主人公が苦労しつつも同じ超能力をもつ人が引き起こした難事件を解決するお話です!よろしければ見ていってください!

※1話はまだ超能力でません。



ここは都内某所のとあるファミレスの中ーーーーーーーーーーーー


「ーーーーーでさぁ、あのオッサンわたしの胸ジロジロ見てたんね。マジでありえない!」

「キモすぎw」

「で、そのことそのオッサンに言ったらなんて言ったと思う?「静かにしなさい」ってw」

「図星じゃんw!反論できてないしw」


近くの高校のギャルが騒ぐのを遠目で眺めている影が2つ。


ピロンピロンピロンー


「いらっしゃいませー何名様でしょうか?」


「あ、2名です」

「あーあー…あいつらはいつ見ても騒いでるな。」

「ホントに毎日毎日似たようなことばっかり喋って楽しいのかね?」

「楽しいんじゃない?ギャルはそういう種族なんでしょ。」

「ゆっきーはギャルに当たりが強いねー」


新庄学園の高校2年生、櫻葉立花(さくらばりっか)高見雪姫(たかみゆきひめ)。高校で授業が終わり、放課後に勉強しようとファミレスに集まっていた。


「はぁーあ、私もあんなに楽観的に生きれたらなぁ。」

「私は今のままで満足してるけどね…あ、そういえばこの辺りで起きてる怪事件知ってる?」

「あぁあれでしょ?墓場から死人の歌声がするって奴

。」

「どうせ誰かのいたずらだっ………」

「おい、その話よく聞かせてくれないか?」


気づくと背後に変な格好をしたおっさんが立っていた。茶色い帽子に茶色い服で、顔は完全に服によって覆われていた。


「うわっ!びっくりした!」

「すいません、あなた誰ですか?」

「あぁ俺はこの近くで事務所を経営している阿賀南(あがみ)っていうもんで………」


そういうと謎の人物は名刺を渡してきた。


「で、その事件ってどの辺りで起きてる?」

「あ…ここから300メートルぐらい先の新庄墓地あたりでよく起きてるって話です…」

「ありがとう、それじゃ。帰り道には気をつけて。」


そういうと阿賀南という男は帰っていった。


「なにあのオッサン。」

「あの格好なんなんだろうね。令和の格好じゃないでしょ。」

「っと、もうこんな時間じゃん今日はありがとー。」

「ばいばーい。」


ふぁぁぁ、疲れたなぁ。今日はもう帰って寝よう。


そういえばあのオッサンが気をつけてって言ってたけど…どうせいたずらかなんかだしさっさと帰ろっと。



「普通」は最も生活に寄り添っていて、最も気づきにくく、そしてーーーーー最も簡単に崩れる。


普通の生活とは、なんの脈絡もなく、音もなく、唐突に崩れ去る。



立花と分かれて程なくして,墓のあたりに差し掛かったところ、それは起こった。


「♩♬−♩♩♬♫♬−♩♬♫♩♬〜」


墓地の辺りから歌が聞こえてくる。


「歌…?これって…墓地の方からだよね…」


「♩–♫♩♬−♩♩♫♩−♩♬〜」


それに私は引き込まれるように、墓地へと足を踏み入れた。


「♩♫♬♫–♫♩−♬♫♩♬〜」


それは私が近づくにつれて、次第に曲調は穏やかでゆっくりとしたものに変わっていった。


誰かいるのかな…?でも、こんな夜中に墓地にいるなんて、それも歌っているなんておかしいな…。


「♩♫–––♫♬♫♩−♩♫––♫♩♫〜」


段々なんて言っているのか聞き取れるようになっていった。


「――I you blew my bones♩, I lay down by the river for a long time♩,〜」


それは英語でなにかを歌っていた。私はその音楽に引きつられて、音の発生源へ向かった。


「my brother killed me for a wild boar,♩〜」


しばらくすると、音の発生源はすぐに分かった。高校生程の男が、気にもたれかかっていた。


「 and my wife was the daughter of the king♩.」


歌はそこで終わりのようだ。


「すいません…あなたは、なぜこんな所で歌を……」


と、その男の肩を触れると、男はこちらをみあげるようにして振り返った。


「ひッ!…….」


その男には顎がなかった。片目も、片耳も、頭の一部もなかった。肩も、抉れていた。


あまりにもグロテスクな物をみて、私は我に帰った。


「あ、あぁ、いや…」


それは、紛れもない本物の遺体だった。何故動いているのかは分からなかったが、触れた肩はまた温かく、血は流れていた。


「うっ……おげぇっ!」


喉の奥から、酸っぱいものが出てきた。それ以上はっきりとそれを目視できなかった。


吐いている私を見て、死体は立ち上がりゆっくりとこちらへ向かって来た。


「い、いや、来ないで…」

「………」


その死体は先程のように流暢に歌うこともなく、なにも喋らず無言で近づいて来た。


「や、やめて、こっちに来ないで…」


腰が引けて動けない私を死体は近づいてきて、私の首をしっかりと掴んだ。


「い、いやぁ、ぁがっ。」


力が段々と強まっていく。


「やめて、く、苦しっ…」


このままじゃ、死ぬ。喉を締められて、息ができなくなって窒息死する。


(やだ、死にたく無い!まだ結婚してないし、彼氏すらいない!まだまだやりたいこといっぱいある!ヤダヤダヤダーーーー)


「誰か、助けっ…」

「ーーーーー大丈夫ですか、お姉さん。」


突如、私の首を絞めていた腕が切り飛ばされた。


「かっ、げぼげほっ…あ、あなたは…?」

「翔、朝比奈翔(あさひなしょう)です。大丈夫でしたかお姉さん。」


朝比奈翔と名乗った手に大小二本の剣を携えた少年は、もの優しそうな笑顔で、こちらをじっと見つめていた。


その日起きたその出来事は、今後の私の人生を大きく狂わせる出来事となった。



 

よろしければこれからも見てください!週1までには投稿頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ