先輩♀×後輩♂ (少し重め)
元ネタ提供(無許可)▹▸ https://twitter.com/natsutototo?s=21
元ネタの設定、ボイスは消えてますが察してください。
無許可なので消せと言われたら消しますので悪しからず
※思いつきで書いたので日本語少しおかしいかもです
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先輩は寂しがり屋だ
それに1人じゃ何も出来ない可哀想な人だ
身長が低い先輩は、僕がいないと戸棚の荷物も取れないし、人見知りな先輩は僕しかお昼を一緒に食べる人がいない
きっと僕の存在は、先輩の人生において無くてはならないものになっているに違いない
その証拠に今もこうして、先輩は僕の前でニコニコしながらお弁当を頬張っている
「ん〜!後輩くんのお母さん、お料理とっても上手だね〜!」
食いしん坊の先輩に自分のを少し分けてやると、それを頬いっぱいに詰め込んで幸せそうにそう言った
「先輩、食べながら喋るなんて行儀悪いですよ
それに口にご飯粒ついてます」
えぇっ!?どこどこ!?なんて全く違うところを拭うから、仕方なく取ってあげる
「…一体どこ拭ってるんですか…ほら、取れましたよ」
情けないところを見せてしまった恥ずかしさからか、先輩の耳は少し赤くなっている
「えへへ…ありがとっ後輩くん」
本当にこの人は僕なしでは生きていけないのだろう
そう思っていた
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いつも通りお昼を食べるため中庭に降りる
あの先輩のことだ、僕が先に着いていないと僕を探しに校内をうろつき始めるに決まっている
そう思ってベンチに座っていたが、5分経っても先輩は降りてこないし、スマホを見ても連絡がない
心配になって先輩の教室に行ってみても先輩の姿が見当たらない
せかせかと廊下を進む
先輩に何かあったらと思うと胸が苦しくて
とにかく、早く先輩を見つけて安心したい
そして、先輩を見つけた
知らない男と笑う先輩を
一気に身体の芯が熱くなった
胸の奥から怒りが込み上げてきて、今すぐにでもそいつを先輩から引き剥がしたい気持ちでいっぱいになる
「…どうして?」
先輩が自分に何も言わず他の男と会話している
それも楽しそうに
どうして彼を優先したのか先輩を問いただしたくて、でもそんなことしたら先輩に嫌われてしまう
先輩に嫌われたくない
先輩に嫌われてしまったら、僕は生きていけない
生きていても意味なんてない
でも、僕以外に笑顔を向けている先輩がどうしても許せなくて
やり場のない怒りと先輩への想いがぐちゃぐちゃになってどうにかなりそうだ
先輩
先輩…先輩…先輩…
ぐちゃぐちゃになった思考の中で一つだけ確かなものがあった
本当に寂しがり屋で1人じゃ何も出来ないのは
"先輩じゃなくて僕の方"だったんだ
本当は先輩のことが欲しく欲しくてたまらない
先輩が僕を欲しているんじゃない
先輩の弱みに付け込んで、先輩には僕がいないとダメだって必死で自分に思い込ませていただけなんだ
やっとわかったんだ、先輩が好きだって
先輩が他の人と仲良くしているだけで、僕の理性は簡単に機能を失う
先輩しか僕を満たせない
そして先輩も、僕の愛でしか満たせないのに
「なんで…なのにどうして…!!」
先輩が欲しい
先輩に必要とされたい
そいつじゃ先輩を幸せになんてできない
僕しか先輩を幸せにすることなんて…
僕が…
「僕じゃなきゃダメですよね…先輩」