伝説の剣士VS現代剣士(1)
翌日、神威大和と森田愛奈、4人の武人が警視庁の道場に到着すると、すでに剣道着を着た多くの剣士が正座して待っている状態。
尚、佐々木小次郎、宮本武蔵、柳生十兵衛、雷電は、現代人の服装、セーターとジーンズ姿になっている。
公安庁長官、警察庁刑事局長、警視総監が神威にあいさつに来た。
公安庁長官が代表して、神威大和に謝意を示す。
「素晴らしいご活躍で、困難を極めていた悪漢たちが退治されました」
神威大和は、やわらかな顔。
「現代剣術を見たいと、彼らがね」
公安庁長官は、4人の武人を見て、表情を変えた。
「何か、恐ろし気な実力を感じますが・・・古代剣術ですか?」
「ああ、一人は力士のようで、昨日の話は十分承っております」
神威大和は、やわらかな顔のまま。
「では、さっそく、佐々木小次郎君と誰か」
公安庁長官は、頷くけれど、「佐々木小次郎」と言う名前が聞こえたのか、正座する剣士たちから失笑やらつぶやきが起きる。
「おい・・・漫画かよ」
「いつの時代?あの細い男?」
「せいぜい、怪我をさせないようにな」
「・・・ったく・・・人を呼びつけておいて、漫画かよ、馬鹿馬鹿しい・・・」
神威大和は、そんな失笑とつぶやきに、含み笑い。
佐々木小次郎に耳打ち。
「コテンパンで構わない」
「恥をかかせるくらいでいいよ」
佐々木小次郎は余裕たっぷり。
「座り方、身体の少しの動かし方でも、実力はわかる」
「まあ・・・実際の戦、合戦を知らんガキどもだ」
「そんなでは剣術を習ったところで、棒振り遊びに過ぎない」
佐々木小次郎の言葉に共感するのか、宮本武蔵、柳生十兵衛も深く頷いている。




