表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/154

神威の被害者フォロー

神威大和は、杉田玲奈と吉村恵美が話をする前に、どうやら感づいていたらしい。

少し笑って、手招きをする。

「いいよ、この屋敷に住んでもらって、働いてもらっても」

「そのほうがいいだろう」


吉村恵美は、ボロボロと涙をこぼす。

「はい・・・シングルマザーで・・・最近不景気で・・・失業保険で・・・」

泣き出した母が心配なのか、春香が抱きつく。


神威大和は笑顔のまま。

「お母さんは、料理が上手かな」

「みんなの食事を作ってもらいたい」

「それと、森田さんと杉田さんにも、料理の手ほどきを」


吉村恵美に笑顔が戻った。

「はい、料理学校に通っていましたので」


杉田玲奈も、ホッとした顔。


神威大和は続けた。

「この屋敷内に部屋を作って住んでもらってもいいよ」

「家賃は、特にいらない」

「いつまでも住んでもらってかまわない」


森田愛奈も、吉村恵美に声をかけた。

「いろいろと不思議でしょうが、私たちを信頼してください」

「いろんな、とんでもない人が、神様のような人たちが歩き回りますが」

「危ないことはありません、むしろ助けてくれます」


杉田玲奈が、娘春香の前に座り込んだ。

「温泉があってね、その中に、弁天様がいらっしゃるの」

「一緒にお風呂に入ろう」

そのまま母の吉村恵美も一緒に温泉旅館に向かって歩き出す。


ただ、鼠小僧次郎吉だけは、頭を掻いている。

「いいお話なんですが、あちきの名前を何とか・・・」

その困り顔が面白いのか、神威大和と森田愛奈は、プッと吹き出している。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ