神威大和VS悪徳医師会&ヤクザ(1)鼠小僧次郎吉登場、神威は癒しの力を発揮
エルフが神威大和に何かを耳打ち。
すると、神威大和の表情が厳しく変化。
と同時に、まるで時代劇、江戸時代の着流し姿の町人風の男が現れた。
そして、いきなりまくし、立てる。
「ねえ、神威の旦那、どうしたもこうしたも、ありませんや」
「あの救急車とやらに乗っているのは、小さな女の子」
「車にでも、はね飛ばされたんでしょう酷い血を流して」
「骨もあちこち折っていますよ」
「ああ、意識はかろうじてあるようで」
「ところが、どこの病院でも、受け付けないって」
「おかしくありません?」
神威大和は、厳しい顔のまま、江戸時代の着流し姿の町人風の男に指示。
「わかった、次郎吉さん、探ってくれ」
「ああ、その服じゃ目立ちすぎだ、マリア様に見繕ってもらって」
「次郎吉」と呼ばれた男は「へい!合点で!」と、あっという間に姿を消した。
キョトンとなる杉田玲奈とも森田愛奈に、神威大和。
「ああ、彼は鼠小僧次郎吉さん、江戸の街の内偵を頼もうかと、適任だろう」
神威大和は、ますます、キョトンとなる玲奈と愛奈は無視、その目を輝かせる。
すると、神威大和の前に、血だらけでぐったりとした少女と、その母親らしい女性が現れた。
神威大和は、キョロキョロする母親らしき女性は見ない。
まず、その弱った少女の上で、両手をかざす。
「お嬢ちゃん、大丈夫、僕に任せてね」
神威大和が声をかけると、不思議な瑠璃色の光が、神威大和の手から出て、少女を包み込んだ。
森田愛奈と杉田玲奈は、途端に目を丸くする。
「あ・・・流血が止まり・・・手足が動き出した」
「女の子の顔に、赤みが・・・」
神威大和が、少女に声をかけた。
「どう?まだ痛い?」
少女は、ニコニコとして、首を横に振っている。




