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渋谷事件(4)

「うわ!何だ!」

「身体が動かねえ!」

「足も手も!」

極道三人組は、その叫び声の通り、手足が硬直、その場に固まってしまった。


森田愛奈が、神威大和に走り寄る。

「神威君、これは・・・一体?」

神威大和は、森田愛奈に答えない。

「それは後で、警察への連絡は?」

森田愛奈は、苦しそうな顔で、首を横に振る。

「そこの女の子と極道三人組のやり取りを動画にして送ったんですが」

「今、忙しいとかで、到着するのが30分ぐらい後とか」

「それまで、そっちで何とかしてと」

神威大和は苦々しい顔。

「これが日本の警察の現状ですか」

「事件があってから、被害者が出ないと、何もしない」

森田愛奈は神威大和に聞く。

「どうしましょう、この現場」

「そこの極道三人組は、理由はわからないけれど、固まっていて」

神威大和は、即答。

「今取った動画を官邸に」

「それから、少し目を閉じて」

森田愛奈は、神威大和の言葉の強さに押され、そのまま動画を官邸に送り、目を閉じる。


少しして神威大和の声が、森田愛奈に。

「森田さん、目を開けてかまいません」

森田愛奈は、目を開けて、驚く。

「え・・・手錠?三人とも歩道橋に繋がれて」


しかし、森田愛奈は、驚いたままではいられなかった。

神威大和は、今度は自殺しようとしていた少女に向かう。

「ところで、君は、こいつら三人組に迫られていたみたいだけど?」


少女は、途端に目がウルウル。

「はい・・・助けていただいて・・・」

「何とお礼を申したらいいのやら」


森田愛奈が少女の身体を支えると、ワッとしがみついて泣く。

しかし、少女を見つめる神威大和の表情は、実に厳しい。


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