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モーツァルトVS現代日本音楽界の闇(6)

「大の男が、泣けば許してもらえるとでも?」

「本当に、似非芸術家で、ガキみたいな奴だな」

神威大和の顔も言葉も厳しい。

「あれほど、弱い立場の生徒に暴言や暴行を振るいながら」

「自分が追い込まれた気持ちはどうだ?」

「ほら、弾いてみろ!お偉い先生!」


その神威大和の言葉に抗うことも出来ず、北島ピアノ講師はモーツァルトの曲を弾き出す。

すると、森田愛奈、内村由紀は失笑、モーツァルトは呆れ顔で耳をふさぐ。


神威大和は、ますます北島ピアノ講師を責める。

「おい!それがお偉い先生のモーツァルト?」

「このまま動画サイトに流そうか?」

「都内某有名ピアノ講師の生演奏、どうなることやら」

「都ピアノコンクールでなぜか、優秀な成績を収めるピアノ教室の講師の生演奏」

「さぞかし、期待する人も多いだろうなあ」

「ほら!そこで指間違い!テンポも揺れてリズムも崩れて、ああ、素晴らしい講師だ」


北島ピアノ講師が完全に意気消沈していると、玄関から警察官が数人入って来た。

「北島だな、暴行容疑で今、警察に通報があった」

「ああ、証拠も揃っている、細かいことは署で聞く」

「他にも贈賄容疑もある、それも署で」


力なく警察に連行される北島ピアノ講師を見送った神威大和がモーツァルトを見た。

「こんな小物は、小手調べだよね」

モーツァルトは、クスッと笑う。

「もっと大物をつぶしたいなあ」

神威大和

「上野に行ってみようか」

「あそこも、酷そうだ」

「学校とそれに巣くう、利権と傲慢で汚れた程度の低い連中」

「音楽を食い物にしているだけで、音楽を知らない連中」

モーツァルトの目が輝いた。

「うん、本気出せるかな」

神威大和たちは、北島ピアノ講師に苛められていた少女を法務省の内村由紀にまかせ、ユニコーンの運転する黒ベンツに乗り込んだ。


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