神威大和の断罪(7)
首謀者の大学教授は、ついに限界が来たようだ。
大声で泣き叫び始めた。
「やめてくれーーー!」
「身体が避ける!」
「俺が悪かった!反省する!」
「こんな拷問はやめてくれーーー」
しかし、神威大和は、冷酷。
「信じられんな、その泣き声」
「お前は、自分だけが助かれば、いいのだろう?」
「すでに、お前の部下は、何人も地獄に送った」
「竜神に身体を食い切られる、あるいは血の池で溺死」
「それでも、お前は助かりたいのか?」
首謀者の大学教授は、身体をガタガタいわせながら、また泣き叫ぶ。
「やめてくれーーー!」
「せめて、俺だけでも、助けろ!」
「京都の浄化と再生のためだ!」
「決して、私欲ではない」
「だから、何とか」
「痛い!身体がちぎれそうだ」
神威大和の声が低く強くなる。
「お前の思想に反対する人を何人も無慈悲に犠牲にしても、それを言うのか?」
首謀者の大学教授は、何度も頷きながら、また泣き叫ぶ。
「知らん!俺の崇高な思想がわからん奴など、人間ではない!虫けら以下のゴミだ!」
「だから。俺だけは助けろ!」
神威大和は、深く頷いた。
すると、四羽のカラスが、それぞれ別方向に、四肢の鎖を引いた。
京都の上空高く、断末魔の叫びが、響いている。




