神威大和の断罪(5)
神威大和が、憐れむような声。
「その日本人皆殺しの前に」
「最終兵器とやらは・・・これか?」
首謀者の大学教授は怪訝な顔になる。
「これかも、あれかもない、あほなことぬかして」
「わしにしか、わからんことや」
しかし神威大和は、馬鹿にしたような反応。
「お前は頭が悪いのか?」
「それとも感覚が鈍いのか?」
「まず、目を開けて見ろ」
首謀者の大学教授は、言われるままに目を開けて、驚いた。
いや、驚いたどころではない。
「え・・・何でや!」
「何で、わしの身体が宙に浮いとる?」
「空を飛んで?」
「下顔は・・・京都市街や・・・」
「これも、まやかしか?」
「背中から黒い羽?わけがわからん」
神威大和が、また、声をかけた。
「まだ気がつかないのか?」
首謀者の大学教授は、反発。
「しょうもないこと、しくさって!ええ加減にせい!」
それでも、腹部に、何かを感じたらしい。
「何か・・・腹が熱いぞ?風に吹かれているのに」
神威大和は、冷酷な声。
「お前の腹に、最終兵器とやらを取り付けた」
「熱くなって来たか?そうであれば・・・そろそろ爆発か」
虚勢を張っていた首謀者の大学教の顔が、途端に真っ青になってしまった。




