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組織幹部を包む地獄図(2)

「あれは・・・閻魔大王?」

組織幹部の一人がうめいた。

しかし、他の組織幹部が、ただちに否定する。

「このドアホ!御伽草子やないんや!」

また別の組織幹部の声が震えた。

「うわ!いつの間にか、龍の牙が迫っとる」


「閻魔大王」らしき人物から、声が聞こえて来た。

「今から、お前たちの断罪を行う」

「正直に答えよ」

恐ろしく低く、強く、魂の底から震えあがるような声である。


「うるさい!ここはどこや!」

「しょうもない冗談はやめんか!」

「計画が実行できんやないか!」

組織幹部たちが、懸命に叫ぶけれど、「閻魔大王」の表情は変わらない。


閻魔大王の目が光った。

「報告があがっているだけで、かなりの罪がある」

「殺人は百人を越え、しかも組織に逆らったというだけで、無慈悲にも」

「役所の金、つまり人々が払った税金を横領、それも億を超える」

「他国に機密情報を漏らし、それで報酬を得て、京都を焼却、その勢いで日本を破壊か?」

「どれだけの人が死に、被害が出るのか?お前たちだけの正義とやらのために」


組織幹部たちは、それでも抵抗を見せる。

「やかましい!」

「市民革命の大義のためや!市民のためになるんや!」

「犠牲は、つきものやないか!」

「金にしろ、正義のためや!問題あらへん!」


閻魔大王の表情は変わらない。

「反省の意思が無い以上は、厳しい罪を課す」

その強い言葉に、押された組織幹部たちに、閻魔大王は追い打ちをかける。

「それと、すでに、お前たちの組織につながる全ての人物を捕縛してある、ここに向かっている」


組織幹部たちは、後ろを振り返り、驚いた。

「万が一の情報漏れ」を懸念して、「京都焼却計画」で連携していた、他の市民団体組織の幹部や、組織の面々も縄に繋がれ、赤黒い池の近くを歩いて来るのだから。

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