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安倍晴明の酷薄な嗤い声

想定外と言うのか、「狐につままれて」しまった、組織幹部たちの目に、更に衝撃が走った。

場面が変わり、新選組の衣装に身を包んだ三人の侍姿の男が、「点滅する箱」を持ち、京都御苑に立っている。


組織幹部たちは焦る。

「何や・・・見つかってしもうた?」

「何故、見つかる?」

「埋めておったのに」


組織幹部たちがモニター画面を次々と切り替え、他の場所を見る。

しかし、どこの場所を見ても、同じようなもの。

全て侍姿、新選組衣装の男が、点滅する箱を持ち、中には警察官に手渡している場面も映る。

「全て処理済みだ」「ありがとうございます」などの声も、聞き取れる。


そんな場面を見続ける幹部たちが、あることに気がついた。

「爆弾に・・・あれは・・・護符か?」

「わからん・・・護符から液体が染み出している」

「え?爆弾の線を溶かしている・・・酸の類か?」

「いったい・・・誰が・・・」


動揺する組織幹部たちの耳に、今度は鼓の音が聞こえて来た。

そして、雅楽のような音楽も。


モニター画面は、晴明神社に変わる、

組織幹部たちは、また驚いた。

「映画で見た・・・陰陽師?」

「晴明神社や・・・まさか本物?」

「あほなこと言うな!」

「映画やない、現実や!」


モニター画面の中の、陰陽師が冷酷な笑みを浮かべる。

「京の街を何と心得る」

「お前たちの命運は尽きた」

「今から、鬼を差し向ける」

「お前たちのような汚物を好む鬼だ」

「存分に食われるがよい」


恐ろしさに震えあがる組織幹部の耳に、安倍晴明の酷薄な嗤い声が、響き渡っている。

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