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惨たらしいCGと組織幹部の考え

組織幹部の強弁を聞くだけの、市民団体組織の面々の表情に、少しずつ怯えが出始めている。

何しろ、大画面モニターに、CGによる京都大火災の様子が、実に凄惨なのである。


「いかにCGといっても・・・これほど血なまぐさいと・・」

「吐き気が・・・我慢できない」

「家の孫と同じくらいだ、あの焼けている女の子」

「涙を流して、熱いよって」

「お母さん、って大泣きに」

「でも、あのお母さんも死んでいるよ」


組織幹部は、そんな怯えを表情に出す市民団体組織の面々を、更に叱咤激励。

「素晴らしい未来のためには、一定の犠牲は避けられない」

「むしろ、犠牲として、喜んで命を差し出すはずだ」

「その気持ちに答えようではないか!」

「それこそ、我が組織の崇高な使命達成のために、邁進しようではないか」

「とにかく京都の街も人も、全て焼き尽くす」

「それで、新しい京都、崇高な意識を持った我々のような市民のための京都に作り直す」

「カビが生えた旧来の身分や利権がらみの連中を滅ぼそう」


大画面モニターのCG画面は、また別の場面を映し出す。

市民団体組織の面々の表情に、また動揺が走った。


「これは、公開処刑?」

「並んでいるのは、京都の政界、財界、寺社、街衆のお偉いさんばかり」

「あ・・・子供も、赤子もいる・・・何故、そこまで?」

「縄で縛られ、全員が・・・」


組織幹部は、うれしそうな顔。

「そうだ、公開処刑だ」

「これは見世物、最高の見世物だ」

「ギロチン、銃殺、焼き殺し、車裂き」

「見物人の希望で民主的な方法で、公開処刑を断行する」

「そして遺体は、犬やカラスに食わせた後に、焼却」


その組織幹部のうれしそうな顔を見て、別の幹部もまた、笑顔。

何か話すことがあるらしい、市民団体組織の面々の前に立った。


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