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名古屋駅周辺の不穏(2)

瞬きする時間もなかった。

一行の眼下に、名古屋駅が見えている。

公安庁の幹部からの連絡通りに、名古屋駅周辺で「市民グループ」と街宣車が派手に、言葉争いをしている。


神威大和は腕組みをして、じっと、その様子を見ている。


根津二郎が神威大和に声をかけた。

「旦那、どうします?」


神威大和は、厳しい表情。

「仕方ない、熱田様から剣を拝借する」

「程度の低い輩が、喧嘩をはじめたら、天罰を下す」


森田愛奈が「熱田様の剣って・・・もしかして?」とつぶやいた瞬間だった。

少し離れた熱田神宮の本殿が輝き、一本の剣が飛んで来た。

そして、そのまま神威大和の手に握られている。


いがみ合う人々を見て、イエスは嘆く。

「お互いに、自分たちが何をしているのか、わかっていない」

「自分たちだけが正義と決めつけ、相手の意見を認めない」

「およそ、自分の利益や名誉を追求するだけで、他人の幸福などは、何も考えない」

「自分たちさえよければ、自分さえよければ、そんな考えでは、一生心は落ち着かない」

「神からの慰めも喜びも得られない」

「闘争に明け暮れる人生に、何の喜びがあるのか」

「そんな無駄なことの繰り返しを人類はやって来たけれど、まだわかっていない」


杉田玲奈がひきつった顔になった。

「火炎瓶が・・・あ!投げた!燃えている!」

「関係ない人にも投げている!」

「え?子供まが危ない!」

「あーーー日本刀?始まっちゃった!」


神威大和の顔に怒りが満ちた。

そして、熱田神宮から飛んで来た剣を、高々とかかげている。


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