VS悪徳警察官(2)神威大和は悪徳警察官に怒る。
神威大和の前で、警察車両も急停止。
顔を赤らめた警察官が二人、飛び出して来た。
そして、怒声を浴びせる。
「何だ?この小僧!」
「お前も公務執行妨害で逮捕する!」
しかし神威大和は冷静。
取り囲んだ群衆に聞こえるような大声で言い放つ。
「公務執行妨害?」
「その前に、警察官は酒気帯び運転が許されているのか?」
「相当に酒臭いぞ!」
急停止したバイクの運転手を、イエスが連れて歩いて来た。
イエスも厳しい顔で、警察官を見据える。
「彼は、あなた方が巡回中の酒屋で缶チューハイを貰って、飲んでいるのを見て」
「しかも、こともあろうに、そのまま警察車両に乗ったところに憤慨して、写真と動画を撮った」
「それを、あなた方は逆恨みして、それから世間や上司に暴露されるのを恐れて」
「あおり運転気味に、彼を追った」
しかし警察官二人は、引かず、ますますいきり立つ。
「るせえ!天下の警察官に何たる暴言!」
「お前も逮捕だ!」
森田愛奈がバイクの男から、ビデオカメラを受け取り、タブレットとつなぎ、タップしている。
そして、酔っ払い警察官に対峙。
「私は、総務省官僚の森田愛奈」
「それから、警察官の貴方たちが、公務執行妨害と言い放った彼は、神威大和君」
「このバイクの彼が撮った動画を官邸と警視庁に送りました」
「今、マスコミにも・・・」
いきり立っていた警察官二人は、真っ青な顔になり、ヘナヘナと崩れ落ちた。
その警察官二人を、神威大和が叱責。
「裁かれるのは、お前たちのほうでは?」
「総理にも、警視総監にも、重々注意しておく」
「一歩間違えば、人名にまで及ぶ大事故になる」
「それも、お前たちの酒酔い運転が原因」
「こともあろうに、それを誤魔化し、あろうことか、不当に人を逮捕すると言い放つ」
「おそらく、余罪も多いのではないか?」
「いずれにせよ、糾弾されるべき行為である!」
神威大和は、期せずして、取り囲んだ群衆から、大きな拍手を受けている。




