VS京都焼却(4)
会議室の霧が消え、平安期の直衣姿の男が現れた。
森田愛奈と杉田玲奈は、顔を見合わせる。
森田愛奈
「誰?映画であんな衣装見たことある」
杉田玲奈
「陰陽師?・・・ってまさか?」
神威大和、イエス、地蔵、聖母マリアたちは笑顔。
神威大和
「安倍晴明君、ようこそ」
イエスも興味津々。
「これが陰陽師と・・・いやはやエルサレムでは見たことが無い」
地蔵は顔なじみらしく、ニコニコしているだけ。
聖母マリアが声をかけた。
「不思議な呪術が楽しみです」
さて、直衣姿の「安倍晴明」が口を開いた。
「こちらこそ、お招きいただき、ありがたく存じます」
「安倍晴明と申します」
「今回は、京の街を破壊せんとする不届き者たちの始末」
「是非、神威様たちのお力添えをいただきたく、実は、お地蔵様にもお願いしていたところで、ございます」
神威大和は頷いた。
そして、安倍晴明に尋ねる。
「そんな堅苦しいことは、いりません」
「それより、現状は、いかがでしょうか」
安倍晴明は厳しい顔。
「はい、式神をあちこちに」
「相当程度、爆発物の位置は把握しました」
「しかし、完璧ではない」
「見つかるのは、小型爆弾のみなのです」
「もっと、危険な爆発が・・・火でなく、細菌も」
その言葉で、会議室全員の表情が厳しく変わっている。




