VS京都焼却(3)
「さて、彼らとは」
根津二郎が神威大和の顔を見た。
神威大和は、至極当然といった顔。
「京の街を守る、と言えば彼らだろう」
森田愛奈と杉田玲奈が首を傾げていると、会議室の扉が開いた。
三人の侍姿の男が入って来た。
森田愛奈は目が点。
「映画で見たことある・・・」
杉田玲奈は腰が抜けるほど、驚いた。
「・・・新選組の衣装?・・・って本物?」
杉田玲奈の言う通り、「新選組」の衣装を着た男の中の一番年輩の者が、頭を下げた。
「近藤勇と申します」
「この度は、大役を仰せつかり、恐悦至極にございます」
「この新選組、命を掛けて、京の街の平安を守るべく努めさせていただきます」
神威大和は、笑顔。
「はい、存分に願います」
「それから土方歳三君、沖田総司君も、その力を発揮してください」
すると、「土方歳三」と「沖田総司」は、再び頭を下げる。
土方歳三
「我が京の街を焼き尽くすなど、許しがたい、この仕事を与えてくれて、実にありがたく」
沖田総司
「身体が動く限り、相手を斃します」
神威大和が新選組三人に声をかけた。
「この会議室を出て事務所を出て、少し歩くと、小次郎君、武蔵君、十兵衛君が稽古しているよ、何なら一緒にどうかな」
近藤勇の顔が輝いた。
「それは・・・面白い・・・是非・・・」
そんなやり取りで、新選組三人が姿を消すと、神威大和は、また面白そうな顔。
「彼が来る、彼も京の街を守るスペシャリストだ」
と、その言葉と同時に、会議室全体に不思議な霧が立ち込めている。




