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神威大和VS聖職者の欺瞞(9)
イエスがソファから立ち上がった。
聖母マリア、マグダラのマリヤも、立ち上がった。
聖母マリアは、杉田玲奈を呼び寄せた。
神威大和が頷くと、会議室のドアが開き、エルフが顔を見せた。
「お車の準備が整っております」
「全員が乗れるように、ワンボックスカーにいたしました」
エルフから、もう一言あった。
「お戻りされる頃には、ディナーを用意いたします」
イエスが笑顔になる。
「日本料理も食べたくてね」
「お寿司かな、日本酒もいいなあ」
エルフは笑う。
「イスラエルのビールも準備します」
「それとワインも」
そんなやり取りの後、全員でワンボックスカーに乗り込み、自由が丘の屋敷を出発。
森田愛菜は、杉田玲奈が同行するのが疑問。
聖母マリアに質問をする。
「あの・・・玲奈ちゃんは、どうして?」
聖母マリアは、ふふ、と笑う。
「始末をして、お浄めするの」
「その時に玲奈ちゃんの出番があります」
杉田玲奈は、緊張気味。
「毎日、弁財天様に、厳しいレッスンを」
「今までのアイドルの時より、メチャ厳しくて」
そんな杉田玲奈の肩を、聖母マリアがもみほぐしている。




