神威大和VS聖職者の欺瞞(5)
森田愛奈が神威大和に質問。
「キリスト教では、よく聖遺物とか、大きな話題に」
「仏教も、遺物崇拝があるけれど・・・宗祖が立ち寄った寺とか場所とか」
「どれほどの、重要性があるの?」
神威大和は、プッと吹く。
「重要さなんて、カケラもない」
神威の意見に、聖母マリアも、大きく頷く。
神威大和は、続けた。
「大切なことは、考え方、想い、それに基づく懸命な行動」
「聖遺物にしろ、仏舎利にしろ、お立ち寄り処にしても、あくまでもモノに過ぎない」
杉田玲奈も、神威大和に質問。
「実家は、宗祖お誕生日で、いつも、お布施を取られたりしていました」
「ほぼ強制的に、そうしないと、ご先祖が嘆くとか、仏罰が下るとか、脅かされて」
「檀家の偉い人が、京都に出張する際に、お着物代として、数十万も」
神威大和は、苦々しい顔。
「それも酷い」
「子孫に祟りたい先祖はいない」
「自分が先祖なら、祟りたいと思わないだろう」
「仲良く元気で暮らして欲しいと思うはず」
森田愛奈
「人を脅して金を巻き上げる、まるで宗教恐喝」
「ただ、教会とか寺では、お金を多く貢いだ人を優遇する」
「しかも、宗教行為で、自分たちに税金はかからず」
神威大和は、厳しい顔で、言い切った。
「それも、後で始末する」
「今は、人の命がかかっている、それを優先する」
聖母マリアが神威大和の顔を見た。
「あの子も、来たいらしい」
神威大和は、深く頷いている。




