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僕はあのボロい平屋を弟と出て施設で育つなんてことの出来ず、そこに住み続けた。なので学校になんて言ってない。世の中から見放されてるから、近所のごみを漁ったり、空き巣をしたりして頑張って生き延びた。そこである程度の年になって、この仕事にありつけた。よかったよかった。
「おーい、おーい。ねぇ、無視しないでよ。」
声をを掛けてきたのはオーナーでした。なんかこの文だと、”選ばれたのは綾〇でした”みたい。はは。
「すみません。何でしょうか。」
「あ、うん。あのね、今日この店ガサ入れされちゃうから荷物まとめて出て行ったほうがいいよって。」
「はい。え。ここ違法店なんですか。」
「まァ、うん、じゃ。」
なるほどね、ほんとに世の中不公平だし神様なんていない証拠になるよね。今日は寒い中公園で寝よう。
いや、せっかくだし死のう。あはははは。