テンノナベル
夢見た世界は光に溢れ
目が眩むほどの輝きで
落ちる影など無いほどの
飽和しきった光の都
空も地面も僕たちも
淡く仄かで微かな灯火
孤独な街灯
街道沿いに僕らを導く
目指すは見上げる一等星
幾星霜は果てしなく
遥か彼方の頂越えて
海淵伝わる波のように
広がる大地を駆けぬく疾風
数多の輝き己を照らす
煌めきあたかも己のものと
必死に回りを見渡して
目指す星を探してる
無重力で手をかくも
なにもつかめずとごにも着けず
月影消えた街並みに
迷いこんだ蛾のこども
何処へ向かうも意思無くて
灯火使って星を目指す
田舎の光は道を照らす