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七色魔道士の異世界日常~Prism Wizard~  作者: 砂味のぱふぇの人
〜第一章: 幼少期〜
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#9: 少年と兵器開発




昨日の戦闘について振り返ってみる事にした。

まず、昨日の戦闘の条件は相手との距離が離れていた事、始めは気付かれてなかったこと、相手に魔法使いが居なかった事。この3つの主要条件が揃った上での勝利だ。本来、魔法使いは至近距離での戦いならほぼ確定で負ける。その為に剣術を習っているのだが、咄嗟に繰り出すのには無理があるし、何よりも短剣辺りでないと反応できない。今の弱点は至近距離での戦法の少なさ、自分の腕力。この二つだ。腕力は鍛えればどうにか出来るが、至近距離での戦法に関しては武器を変えるしか無いだろう。そこで、現実世界の方の武器に良い物がある。


銃剣バレットソード』だ。

剣のみを扱うガンブレードとは違い、軍隊等でも使われる銃。サブマシンガン等の中型の銃に刀身を付けて槍のように使う事が出来る武器だ。

だが、サブマシンガンを作るには知識も全く足りていない。だが、ハンドガンと短剣ならば再現できる範囲内だろう。しかし弾丸を作るのはとてもお金が掛かるし、何より技術者が少ない。そこで魔法を使って再現してみようと思う。魔法ならばリロードは必要無いし、弾薬も必要が無い。取り敢えず設計図を書こうと思う。後日、村の鍛冶屋のバロンさんに頼みに行く。


構造はエアガンの様に圧縮した空気を使って撃ち出す構造になるだろう。そこで威力を高める為に風属性魔法を使う。次に材質だが、普通の鉄を使うと魔力が染み込んで使い物にならなくなる。そこで『魔鉱』という物質を使う。魔力を染み込まさせずにそのまま保存する事が可能な鉱石である。しかもとても軽く、丈夫な鉱石な為うってつけである。

そして圧縮させるスプリングも魔鉱を使おうと思う。直接魔力の触れる部分は極力、魔鉱を使おうと思う。そして弾倉部分、ここにも魔鉱だ。一番魔力に触れる部分だからこそ、一番大事に作らなくてはならない。まぁグリップは木製だが。やはりロマンだよ。


ーーーー

ーーー

ーー


こうして、試行錯誤の末出来た設計図は実銃の『M1911』を思わせる。モデルがM1911だから当然なのだが。やはりガバメントこそ至高であり頂点である。構造としてはこうだ。


まず、弾倉部分に風の魔石と弾丸となる魔石を装填する。次に、無属性魔法の『ライフハート』を使い、魔石に命を宿らせる。この魔法は、無機物に命を宿し、使用者の魔力が尽きるまで単純な作業を続けさせる魔法だ。これを使って『風属性の魔力を圧縮させる』と、『風以外の魔力を形成して装填する』という命令をしている。そして、トリガーを引くと圧縮した魔力を放ち、その力で魔力を放つ仕組みだ。


実は魔石、魔力を注入する事によって魔力を再装填する事が出来る。なので、魔力が尽きたら再注入するという事が出来る。実にエコである。この銃の名前を『魔砲(マナバレット)』と名付ける。俺が使うマナバレットの名称はあのお方から取って『ペルセウス』と名付ける。


今日は夜遅いし、後日設計図を渡そうと思う。それとセレナとアルスにこの設計図の事を報告しなければならない。子供が得体の知れない武器を作って好き勝手させるというのは流石に怖いだろう。


コンコンッ

「リアン様、ご夕食を運んで参りました。」

「あ、はい。ありがとうございます。」

俺は夕食を受け取った。今日の献立は何だ?


えっと、『白パン』『牛肉のカルパッチョらしきもの』『トマトスープ』『サラダ』だ。このカルパッチョっぽいのは多分他の料理だろう。

美味しく頂こう。


「頂きます。」

白パンはふんわりとしていて、噛む度に甘みが出てくる。ジャムが欲しくなるような味わいだ。次に、カルパッチョっぽいのを食べてみる。 !!牛肉に柑橘系では無いが、爽やかな酸味が染み込んでいる…そして噛み締める度に出てくる芳醇な肉の味、しつこくなく、なおかつ肉の味を楽しめる一品だ。次にトマトスープだ。やはり、ミネストローネの様な味わいになっている…言うまでもなく旨い。トマトがじっくりと煮込まれて、溶けだした時に甘みと酸味をスープに染み込ませる。そこにパセリだろうか?それを乗っける。この料理はイタリアの中でも頂点を行くような美味しさかつ、簡単さであろうか?最後にサラダを食べてみる。ドレッシングがまろやかな味に仕上がっている。胡麻のような風味に甘めの味付け…一体何の食材なのだろうか?各1口ずつ食べてみたが、どれもやはり美味しい。俺は白パンを食べ、ミネストローネを飲む。


至福のひとときである。

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