表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
七色魔道士の異世界日常~Prism Wizard~  作者: 砂味のぱふぇの人
〜第一章: 幼少期〜
8/20

#8: 友達




「いらっしゃいませ、ご客人様。リアン様はこちらでございます。」


翌日、魔法の勉強途中にシエルが家に来た。エルザさんが俺の部屋まで連れて来ている。そして扉が開くと白いワンピースを着たシエルが居た。とても似合っている。

「あ、いらっしゃい。シエルちゃんだっけ?」

「は、はい。村長の娘のシエルです。先日はありがとうございました。」

「うん、別に気にしないで。あ、昨日貰ったオレン食べる?」

「はい、頂きますね。」


俺は戸棚からオレンを二つ取り出して、一つシエルに渡した。オレンの皮は少し硬いので風魔法を使って皮を剥く。

「わぁ…凄い。リアン君は本当に魔法が上手だよね…うーん、あれ…剥けないや…」

僕は風魔法でシエルのオレンの皮も剥く。そして再度魔法の勉強をし始める。


「ありがとう…えっと、リアン君?何やってるの?」

「今は魔法の考察を羊皮紙にまとめてるんだ。ほら、昨日のスリープバインドとかの発動原理をまとめて、他の魔法の応用に使おうと思ってるんだけど…なかなか難しくてね。」

「わぁ…凄い、羊皮紙にびっしり良くわからない文字が書かれてる…」


あ、そうか。使い慣れてる日本語で書いてあるから分からないのか。自分だけで使うし大丈夫。

「…なるほど…シエルちゃん、一つ魔法が完成したよ。」

「え!?魔法が完成した!?」

「まず、スリープバインドは直接脳に特殊な魔法を掛けて眠らせるんだけど、脳に対してエクスプロージョンを使うとどうなるかなぁって。多分やばい魔法。」

「…。」


シエルが少し引き気味だった。やはりこの魔法はやばいか…?取り敢えず誤魔化そう。

「冗談。」

「…。」


ジト目で見つめてくる…とても威圧感が凄い。この魔法は完全にボツ魔法だ。


ーーーー

ーーー

ーー


「ねぇ、リアン君。ここに飾ってある人形ってリアン君の手作り?」


シエルは戸棚の上に飾ってあるフィギュアを指さす。そこに目をつけるとはお主中々やりおるな。

「うん、僕が土魔法で作った人形だよ。」

「へぇー…凄い良く出来てるね…さっきのエルザさんかな?そっくりだよ。」


それはメイドさんをモチーフに作ったフィギュアだ。他にも色々あるけど…気に入ったのを飾っている。最近は色を塗るのを練習している。あ、そうだ。

「ねぇ、シエルちゃん」

「なぁに?」

「人形のモデルになってくれないかな?」


シエルは一瞬戸惑って、その後直ぐに表情を変えた。とても嬉しそうな顔をしている。

「うん!私で良ければ協力するよ!」

「ありがとう!じゃあ、どんなポーズが良い?自分でやってみてくれる?」

「えっと…じゃあ…」

シエルは様々なポーズをとったが、最終的にピースに落ち着いた。背中に左手を隠し、右手でピースしている。


作り方は、まずは土魔法で大まかな形を生成する。次に、無属性魔法『モジュレーション』で細かい形を形成していく。約1時間程で完成する。最後に色を着けて…

「よし、完成したよ。」

「うわぁ、凄い…そっくりだよ。」

「折角だし、これはシエルちゃんにプレゼントするよ。」

「え!?わぁ…ありがとう!!大事にするね!」


とても喜んでくれたようで何よりだ。そして作ってる途中に思い浮かんだのだが、魔法にモジュレーションをして形を変形させて撃つことが出来そうだ。そんな事を考えていると扉が開き、エルザさんが来た。

「ご客人様、辺りも暗くなって来ています。ご帰宅なさった方がよろしいのでは?」

「え、あっ…ほんとだ。それじゃあリアン君はいばい!ありがとうね!」

「うん、気をつけてね。」

俺はシエルを見送り、自室に戻った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ