表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/19

特別話 悪魔の林檎

無常の常はいつでもある…


人はそれに気付けない…


しかし、彼はそれに一番早く気付く羽目になっていた…


その時に、一つの赤いリンゴが一つ…


そのリンゴが奏でた“殺戮”の調べに、優翔も“心を殺す”…




・・・






今、俺は家に居る。


だけど、何だか今日は動いて無いと気がすまない気分だ…


でも、はっきり言って特に行きたい場所が無い。


だが…動かずじっとしてるよりは外の方が良い。


俺は家から出て、思いっ切り走って空を飛んだ。


「さて、何処へ行こうか?」


知ってる場所がこれと言って無い為、手当たり次第良さげな場所を探す事にした…



まず、森…


暗くて嫌だ…



山…


疲れるだけだ…



???…


ここは物凄く危ない気がする…

何せ彼岸花が大量に咲いてる…


しかも樹齢何千年は軽い大樹まで…


恐ろしい…



向日葵畑…


大量の向日葵が日の光を浴びるように太陽に向いてる。

上から見ててウンザリする程向日葵がいっぱいだ…



里…


人の住む場所か…

ここにしよう。


俺は空中から里に降りた。


なかなか良い場所だ。

人の居る所は落ち着く…



物珍しそうな目で見られる以外は…



そう言えば、幻想郷(ここ)って時代的に結構前なんだっけ?


なら俺が着てるTシャツやデニムが珍しく見られてもおかしくないか…


「おい…あいつ、変な服着てるぞ?」


「何だ? ありゃ?」


こりゃあまりここには居られないな…


安心出来る場所を見つけたと思ったら直ぐに居心地の悪い場所になってしまった。


俺はその場から直ちに飛んで離れた。


「はぁ…何処もかしこも真面な場所が無いな…」


俺は途方に暮れた…


一体どうする?


ふと、俺は丘を見つけた。


草が生い茂っている上、木々がたくさんある。


だけど、森と違って暗く無いし、居心地が良さそうだ。


俺は早速丘へ降りた。


そして近くにあった木に寄っかかった。


「ふぅ~…」


日陰が心地良い…


このまま眠れそうだ…


そう思ったら、瞼が重くなり、自然と眠りについた…






・・・






………ん…?


「はっ⁉」


やべっ! マジで寝ちゃった!


気が付いたらもう日が暮れてんじゃん!


帰ろう!


と、俺が木から背中を離した瞬間…


…!!!


気配…!

しかも大量だ…!


俺の周囲はいつの間にか化け物に囲まれていた。


周りは鋭く光る眼光だらけ。

上も鳥の妖怪が漂っていて抜けられない…


「俺を食うつもりか?化け物」


俺がそう訊いたら化け物の頭領らしき奴が出て来た。


「あぁ、そうだ」


「こんな囲んで…相当腹が減ってるみたいだな」


「フフ…大人しく俺達の晩飯になってもらおう」


なるほど…


「はぁぁ…勘弁願います。マジで…」


「悪いが、それは聞けないな」


やっぱり…


じゃあ…仕方が無いかな…


「なら…抵抗する」


すると化け物共は大きく笑いだした。


「貴様のような人間に何が出来る! 大人しく俺達に食われろ!!」


化け物共はゆっくりと俺に近づいて来た。


全く…どう仕様も無いし、マジで仕方ない…


俺は眼をゆっくり閉じ、開いた…



“心殺”… 発動…



俺の脳内から感情全てが消えた…


すると、木から何かが落ちて来た。


手に取ったそれはりんごだった。


直後、俺の脳内に音楽が流れてきた…


何だ? この音楽…


わからない… わからないけど……



最高だ…!



瞬間、手に持っていたりんごを空高く投げ上げた。


直後化け物達が俺に飛び掛かって来たが、俺もその直後に動き、化け物達を攻撃した。


脳内に流れるリズムに乗りながら…






・・・






気が付いたらもう、化け物達は既にバラバラ死体となっていて、周囲は血の海へと変わり、俺も大量の返り血を浴びていた…


そして空高く投げ上げたりんごが落ちて来て、俺はそれを取った。


暫しりんごを見つめた後、俺はりんごをかじった。


そしたら…


「プッ」


不味いな…


俺はりんごを血の海に投げ捨て、家に向かって飛んだ…








続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ