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初対面の美少女が告白してきた  作者: 粗茶の品
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8:このあとの予定について


 近くに置いてあった可愛らしいぬいぐるみを取ってみる。見た目はシンプルなデフォルメされたピンクのうさぎ。俺の片手にちょうど収まるサイズだ。

 違うよなー。困難じゃないよな。

 今日は日曜日。俺は近くのショッピングモールまで来ていた。母さんの誕生日プレゼントか何かを買うためだ。

 母さんの誕生日は明後日。なぜ今日来たのかというと、時間が取れそうなのが昨日と今日と明日ぐらいだったのだが、昨日は母さんの買い物に付き合っていたらいつの間にか一日が終わっていた。

 俺は養ってもらっている側だし、何かしてあげたいのだが、具体的に何かは思いつかない。

 ケーキとかは父さんが準備するだろうし、二個目は流石にきついよなぁ。何か手料理を作るのはいいけど、それだけだとなんか物足りない気がするし。

 というわけでプレゼントを買いに来たわけだが、ここに来て一時間、一向に良さそうなものが見つからない。

 母さんの趣味は料理だけど、使うようなものは大体揃ってる。その上、手入れもバッチリだし、なんなら予備まである。だから何か新しいキッチン道具は必要としてない。見た感じ、家になさそうなものもないし。

 今手にあるような可愛い人形みたいなのもなんか違う。母さんは可愛いのは好きだけど、できればってだけで機能性を重視する人だからな。

 いい人だから何あげても喜んでくれそうだけど、せっかくなら何か使えるものがいいよなぁ。

 母さんが持ってなさそうで、喜んでもらえて、使ってくれそうなもの。・・・・・・わかんねぇ。

 ぬいぐるみを置いて適当に歩き回ってみる。

 何かいいものはないものか。

 花・・・・・・は、父さんが毎年送ってるし。

 あ!あれだ!

 店の一角にあるものが目に止まり、これだと直感的に思った。

 商品を手に会計へと向かう。

 よかった、よかった。見つかって。

 会計を済ませるとショッピングモールを出て時間を確認する。

 ちょうど正午。一旦帰れるな。荷物置きに行くか。

 この後は正直畏れ多い予定が入っている。

 どうしてこうなったんだろ。万が一にも遅れたらいけないからさっさと帰るか。

 あれ?あれは・・・・・・。

 道の真ん中にいる少女が目に止まった。ちょっとした大通りでおどおどしている。

 確かあの人は・・・・・・小山さん。あんなところで何してるんだろう?あたりをきょろきょろしてるし、もしかして迷ってる?


「小山さん」


「は、はい!」


 小山さんは肩を大きくあげて驚いた。

 そ、そこまでびっくりするか。まぁ、急にあんまり話したこともない人に声かけられたらびっくりもするか。


「急に話しかけてごめん。どうかしたのかと思って」


「そ、その、道が、わからなくて。こ、ここって、ど、どうやって、行くんですか?」


 小山さんは目を逸らし、途切れ途切れ言葉を綴る。前に出されたスマホには西公園と打ち込まれていた。

 西公園はあくまで愛称みたいなもので、正式な名称ではない。主にその公園が校区内にある小中学校の生徒が言っていたらしい。俺はそことは違う学校だったけど、その学校に仲のいい子がいる子とたまに遊んでいたから知っていた。

 ちなみに正式な名前は覚えてない。中学になってからは行ってなかったしな。

 ・・・・・・ここ、今日は出来るだけ行かないで欲しいって言われたんだよな。理由は教えてくれなかったけど。


「ここは、ここからあのスーパーをまっすぐ行って、信号がある交差点のところを左に曲がって、ずっと進んだら川が見えるから、あとはそれを下ったら着くよ」


「・・・・・・あ、ありがとう、ございます」


「ごめんね。正式名称覚えてないから地図出せなくて。ていうかここに何かあるの?」


「・・・・・・」


 あれ答えづらいことを聞いてしまったか?

 あそこは本当になんの変哲もない公園だ。遊具はブランコと滑り台と砂場ぐらい。そんなところに何か用なのかなってちょっと気になっただけなんだけど。


「あ、あの、今日、クラスで集まるから、き、来て欲しいって、言われたので」


 あ、それ、君もだったんだ。木曜は『あなたも』って言ってたから行かないものだと思ってたけど、違う人だったのか。


「そっか。それじゃ、ごめん。俺、このあと用事あるから。遅れないようにな」


 俺が振り返ろうとすると小山が指が真っ直ぐ伸びきっていない、手を少し上げた。

 さて、俺も遅れないように、急ぎますか。

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