17:謎の予感について
あー、眠い。月曜日の朝はやっぱりちょっとしんどいな。さっきまでいつもの場所で夢花と話してたから寝起きよりは目は覚めてるが
休み明けっていうレッテルで気分が下がるな。まぁ、勝手に自分が下がってるだけで月曜が悪いとかそういうことじゃないけど。
なんかうちのクラス見てる人が多いな。何かあったのか?
前の扉から教室に入る。
なんか人が多い。それに、中心に集まってる。何かを取り囲んでいるように見えるけど、一体なんだ?ここからじゃあんまり見えない。
まぁ、なんでもいいか。さっさと座っとこ。
机についてすぐに五分前のチャイムが鳴った。クラスにいる人たちは他のクラスのものは渋々戻っていく。同じクラスの人はまだ引き続き話していた。人が少なくなって中がよく見えるようになる。
いや、それはいい。そんなのはどうだって。それより問題なのはその集団の中心にいる人だ。
あれは、もしかして・・・・・・小山さん、か?隣の小山さんの席には誰も座ってないし、おそらくそうだ。
今までの小山さんとはまるで雰囲気が違う。顔を隠していた長い髪は目元までよく見えるようカットされたショートヘアになっている。
それに加えて、今までは授業中に当てられても言葉がよく詰まっていたのに、今は背筋を伸ばしてハキハキと、堂々と話している。
正直美人だと思う。それもかなりの。失礼だけどだが夢花や陽波さんほどではないような気はする。でも、そんなのは関係なく、いきなり美人が教室へ来たのなら気になって話しかけてしまうのはきっと普通の反応だろう。
だけど、そこは正直問題には思わない。俺が何よりも気になるのは一体この二日間で何があったのか、だ。
金曜まではいつもと変わらなかったのに、一体何があればこれほどまでに変わる?ほんとに、まるで別人だ。いや、もはや別人なんじゃないか?
それにしても、なんでだ?なぜか既視感がある。どこかで見たことがあるような気がする。一体どこで?
ビシッ‼︎
いっ、てーー!
なんだこれ、あの時と一緒だ。陽波さんと初めて会った時と。だから頭痛なのにズキッ超えてビシッっていうのやめて。あまりにも痛い。
なんだ?俺もあの二人に同じものを感じてるってことか?いや、たまたまか。
あー、頭痛のせいで一気に学校がちょっとしんどくなった。誰のせいだ、これ。・・・・・・俺のせいか。
時間がもうないからか、小山さんがこっちに近づいてくる。
「おはよう。清原くん」
「お、おはよう」
眩しいと思ってしまうほど明るい雰囲気で挨拶をしてくる。
びっくりしたー。
やっぱり今までとは別人だな。どうすれば表だけでもこんな変化が出る?こんなに一気に人は変われるものなのか。
隣に小山さんが座るとその前に座っている林橋が振り向いた。
「小山さん、すっごい可愛いね。何があったの?」
「憧れの人にアドバイスもらって自信が持てるようにから」
「そっかー。すごいなー」
ニヤニヤしながら林橋は返事をする。
憧れからのアドバイスってそれだけで⁉︎ごめんだけど、正直信じられない。・・・・・・自信ってすごいなぁ。
「そういえば、清原くんは元気?」
「え、どうして?」
「さっき、痛そうに頭押さえてなかった?」
「あ、ああ、大丈夫だよ」
林橋と話してるんだから急にこっちに来ないでくれよ。あと林橋もそんな睨みつけてくるな。小山さんと話したいんだろ。なら、さっさと話の続きを二人でしてくれ。俺は入る気ないから。
ガラガラっと扉が開いて担任が教室に入ってくると席についている生徒は全員担任に注目した。
強制的に終了したか。それでも全然いいが。
なぜだか、頭の中がモヤモヤする。悪い予感、そんな感じがする。一体なんでそんな気がしてるんだろう。




