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道化師に憧れた僕が自分の病を治す方法  作者: 舞木百良
第七幕『devil's disease』
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EP.7『あの日の日記』

 2月29日。天気は晴れ。


 今日は初めての海外公演。

 海外の人達にも僕らの気持ちや演劇に込めた想いが伝わっているといいな。

 演技は日本語だったけど、翻訳文が載った冊子が演劇の直前に配られて閉幕後に回収されたらしいから、言語の壁については問題なかったかな?

 その冊子は気になって一冊持って帰らせて貰ったし、後で読んだけど内容で大幅に変わっているようなところはなかったしね。


 それに、チケットを渡したヴィネが観に来てくれたのも嬉しかったな。

 僕がいる位置から見えたヴィネは、自分のことじゃないのにどこか晴ればれとした表情だった。

 それを見て、僕は劇中なのに少し笑いそうになっちゃった。

 でもヴィネを含めて観に来てくれたお客さん達も、楽しんでくれてたようで、場面によって表情がコロコロと変わっていて嬉しかった。

 僕一人じゃこんな凄い演劇は出来なかっただろうから、関わってくれた皆に感謝しなくちゃ。


 空港でヴィネと別れるとき、僕は正直ヴィネに日本までついてきて欲しかった。

 でも、ヴィネはヴィネで次の目標があるみたいだったから、僕のわがままを言える訳がなかった。

 でもヴィネは僕の気持ちに気が付いてたみたいで、


「アンタが成人する頃に一度会いに行く」


って言ってくれた。

 だから、僕は自分の夢を突き進みながら成人を待とうかな。


 僕の親友に。

 また合う日まで。さようなら。

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