帝国の乱②
帝国の反乱軍が、俺の息が掛かったラーテル男爵領へ従えと迫ってきた。
その数は1万だ。
それに対して、ラーテル男爵領の兵は2千人程だ。
その為に俺に泣きついて来た。
「ここに陣を張って待構えるぞ」
そこは見晴らしの良い草原だ。
ラーテル男爵領へ入るには、どうしても通る必要があるポイントだ。
この戦いに導入する武器には、いい条件の地形だった。
早く陣地を張って待構える為に、転送飛行機を使って何回も往復した。
ラーテル男爵の兵は、転送飛行機に驚いていた。
「あれが反乱軍か・・・」
ラーテル「そうですシンさま、このような場面で言うのもなんですが・・・シンさまの援軍は50人です。勝てるとは思いませんが」
「なにを言っている。数で戦うのでなく武器で戦う時代だ。今、設置している武器は相手にとって脅威になるはずだ」
大勢の兵に見守られながら、ちゃくちゃくと設置の準備が整った。
反乱軍が陣取った丘に対して、こっちも丘に陣取っていた。
その間には草原が広がっている。
そして反乱軍の最後通知の使者に対して「反乱軍には従わない」と突き放した。
「将軍、ラーテル男爵が断ったと使者が申してます」
「なぜだ!兵力の差を見ても分からぬのか!バカな奴だ」
「攻撃しますか?」
「当たり前だ。せっかくの兵を失うが見過ごす事はできない。ここが終わればミラーズへ向かうぞ」
「承知しました」
反乱軍が動き出した。その数は5千。
草原を突き進む反乱軍が中間点に差し掛かった。
その時に異変が起きた。
先頭を走っていた騎馬隊が、次々に倒れだした。
「なぜ騎馬隊が倒れたんだ!!」
「分かりません」
「分からないで済まされるか!!」
それはあっという間だった。
「・・・なぜだ!!向かった軍が全滅したぞーー」
今度は丘に張った陣の兵士が、勝手に出血しながら倒れだした。
倒れた兵士を貫通した物は、後方の兵士をも巻き込んだ。
「急いで撤退だ!!」
叫んでいた将軍も打ち抜かれて倒れた。
それは1時間の出来事だ。
ラーテル「なにが起きたのですか・・・あれ程の兵が一瞬で倒してしまうなんて・・・」
見守っていた兵士から、歓喜の声がもれだした。
それは2丁の風機銃だ。
最小限の魔力を使った。空気を圧縮して回転させて連続で撃ちだす風機銃。
立体映像を見ながら拡大して、狙う風機銃の為に風機銃には触らなくて済む物だ。
今回は1キロ内の戦いだ。外す事は無かった。
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アッペン都市の城内で、緊急連絡を聞く男が居た。
「なんだと、ロゼット将軍が死んだ」
「はい、ラーテル男爵に負けて全滅したらしいです。詳しい内容は分かりませんが1時間で全滅したと生き残った兵の話です」
「詳しく調べろ」
「分かりました」
「これは大変な事になりましたな」
「誰かがラーテル男爵を助けたに違いない。それが誰なのか・・・」
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