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新たな世界③




リッチが居なくなった途端に、洞窟が揺れて激しく揺れだした。

地震だと思ったが、違った。


ここはリッチが無理やり作った空間だった。

リッチの消滅しょうめつは、この空間の消滅だ。

魔眼でも、洞窟内に張り巡らされた魔法が消えてゆくのが見えた


「崩壊が始まろうとしているぞ!!」


ハクセンを見た。急に上がったステータスに体や思考が慣れてなかった。

転送は無理だ。


ならば俺がやるしかない。

ハチたちを急いで回収してゆく。

1秒、1秒がもどかしい。回収し終わった。


すぐに転送を始めた。




あの木に場所に転送された。


リッチ討伐のせいなのか、あの木が皮を剥ぐように生長して一回り大きくなった。

新しい葉をつけ出して、真新しい緑に変わってゆく。


朽果てた木が、凄い事になった。

それ程の巨大過ぎる木だ。木の頂上は雲を突き破っていた。


その頂上の右の方が明るくなりだした。


その正体は朝日だ。

はるか遠い大地から朝日が見え出した。なんて神々しいんだ。そしてなぜか感動した。



俺の隣には、ララやリアンとアリッサが同じように朝日を見ていた。

リアンは、涙を流していた。俺はすぐに目をそらした。


「こんな朝日は、はじめて・・・なぜかしら涙が止まらない」


「あんた、拭くものを出しなさい」


仕方なくハンカチを出して、手渡した。


俺の顔を見て「ありがとう」と言ってきた。

なぜだか複雑な気分だ。




大地の雪は溶けだした。溶けた場所に新しい芽がゆっくりと生えた。

その生長はいちじるしい。


つぼみが開花して、良い匂いが広がり、大地に花が咲いて埋め尽くした。


『これは、あの時の光景だ』




輪郭りんかくのハッキリした女性が、姿を現した。


『助けてくれてありがとう。これで星の再生が広がり元に戻せるようになるでしょう。』


『なんとかなった・・・よかったな』


『今は回復段階なので、十分なお礼はできないけど・・・今回の事で死に絶えた人間のもので良ければ、好きなものを持っていって下さい』


成る程、あのスケルトンたちは、ここの人間だったのか・・・


『主、座標位置X23033Y3448Z4577と判明』


「なら、急いで行ってみるか」


『主、悪いがわれはここに残り、話したいがいいか』


「好きにするといい」


そう言って転送飛行機に乗り込んだ。

ララやリアンとアリッサも同じように乗り込んだ。


「何があるのか楽しみだわ」


足を組んでアリッサは、ああだこうだと考え込んだ。


「ララ、座標入力だ」


「はい」


プチプチッと入力して、再度確認して「入力完了」


「転送だ」




そこは瓦礫がれきの城跡だった。


それを中心に崩壊した都市が、永遠に広がっている。

どれだけの規模の都市なんだ。想像も出来ないぞ。

あのリッチが現れなかったら、どれだけの繁栄した都市だったのだろう。

もう誰も居ない都市だ。


しかし、城跡にくっきりと魔法結界が張られた場所があった。

それは瓦礫の下の地下だ。


「ララ、重力装置であの瓦礫を排除してくれ」


「分かりました」


淡い光線が発射されて、瓦礫が浮き出した。

それを指先の動作で、排除してゆく。


もろくなった城は、何度も崩れて排除した穴を塞いだ。

それを辛抱強く、指先を動かすララだった。


1時間半を費やして排除仕切った。


「凄い深さの穴だわ」


「地下10階はありそうだな・・・」


「この中に入るのですか」


「ララは残って警戒を頼む」


そう言って、100体のハチを出した。


そして円盤型移動機も出した。


「これはリアンだ、これはアリッサな」


受取った瞬間に浮遊させて、下りようとするアリッサを引き止めた。


「邪魔しないで」


「アリッサさん、我侭わがままは困ります。せっかく、アリッサさんの体を心配した領主さまがかわいそうです」


ないを言い出すんだ。リアン、これでは変な誤解をするぞ。


「そう・・・仕方ないわね。あなたの真心に免じて許して上げるわ」


ほら・・・変な誤解をしたぞ。


俺は知らんプリして、深い穴に下りた。

2人も続いて下りた。


円盤型移動機の照明を発動させる。

暗い穴が、一気に照らされた。この城の地下は、こんな構造になってたのか・・・地下都市が展開されていた。


その地下都市に、骸骨がいこつになった人間があっちこっちに転がっていた。

まるで死の都市だ。


「あの建物から魔法が発動し続けてるぞ」


その建物は、頑丈な建物だ。

正門に降り立った俺は、魔法結界の解除に取り掛かった。


初めて見る文字で書かれてた。

本が無いの、解読に時間が掛かった。


これは、こう解釈して・・・ならこっちはこんな解釈でどうだ。

「カチッ」と音がして魔法結界が消えた。


門がゆっくると開いた。


中は金銀や宝石で一杯だ。


アリッサは、金貨の山にダイブした。そしてジャラジャラともてあそんだ。


「金貨だわ。こんなに一杯の金貨が、アハハハ・・・」


リアンは金の像をマジマジと見てた。男の像の股間こかんがまるだしだった。




俺は無視して奥へと歩いた。

どれ程歩いただろう。奥にオーブが祭られていた。

そのオーブを触った瞬間に、ここの文明や歴史に触れた。

そして何百万もの知識を経験として受け継いだ。


オーブは光を失った。

1つの文明が消滅して、1つの文明が始まる瞬間だ。




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