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アリッサ・パーラーの行動




執務室でララを呼び寄せた。


「何でしょうか領主さま」


「今日は頼みがあって呼んだ。アリッサ・パーラーと言う女性を紹介するから1日中付きまとって欲しい。この紙に書いた施設には近づかせないでくれ。それと例の力でどのような女性かも調べて欲しい」


「分かりました」


「ちょうど来たみたいだ」


「わたしを呼んだみたいだけど、悪巧わるだくみを企んでいたかしら」


「今日、君を案内するララだ。ララの言う事は俺が言っていると認識して従ってくれ。それでないと領内を好きなように見学は出来ないと思ってくれ」


「それぐらいの道理は、わきまえてますわ」


ララはお辞儀をして「ララと申します」


「私はアリッサ・パーラー、よろしくね」


2人して出ていった。

俺は椅子に深く座ってため息を付いた。


ああ、やっと面倒な女が行ったか・・・



「ムシもアリッサに不穏な動きがないか、付きまとってあれば知らせろ」と念話で伝えた。


アリッサの服にしがみ付いたムシが『わかった』と返事があった。

少しは賢くなった。ただ、短い言葉しか話せないのが難点だ。




執務室の机にたまった報告書を読んでいると・・・


『ひと、ひと、ひとをみてる』と念話で知らせてきた。


どんな人だと聞いてみた。


『かたいからがついてる』


鎧を着た兵士だ。それも何人もいるから訓練場にいるのか・・・

リンクつなげたら、やはり訓練場だ。


「ムシ、ここは訓練場だ。人が戦い方を覚えて強くなる所だ覚えておけ」


『くんれんじょう・・・わかった』




今度は『えさをくった』と念話で知らせてきた。


餌だって・・・ああ、レストランで食事でもしてるのだろう。

1番人気の店なら予約が必要だ。それ以外だとあれとあれか・・・

バーヤン亭の店なら、俺のお気に入りだ。




『なんかもめてる』


もめてる・・・急いでリンクをつないだ。


ここは何処だ!狭い感じの部屋だな。


「だからここに座って、終わったらこのボタンを押して下さい。すると自動に洗浄してくれます。分かりましたか」


「え!洗浄って下から手でも出てくるの、そんな物には座れないわ」


「そうじゃありません」


なんだ!女子トイレだ。使用方法でもめてたのか・・・

急いでリンクを切った。


もうムシの無知に呆れてしまった。

こんど連れまわして、教える必要があるな。



自動洗浄機はここ最近になって魔道工房のメンバーが発明した物だ。

変な物を発明したなと思っていたが、使って慣れたら大発明だと実感したものだ。


だからアリッサは、知っているはずが無い。


俺も初めて使った時はビックリした。

だから多分アリッサも、使ってビックリするだろう。




『ないている』


ああ、悲鳴ひめいを上げてるのだろう。

強のままなら、刺激が強過ぎるだろう・・・





窓から夕日が見えだした頃に、執務室にアリッサら戻って来た。


「まだまだ見る物が多くて帰らないから、その積もりでお願いしますね」


そう言ってツカツカと出て行った。

え!まだ居る積もりか、早く帰ってくれよ。


残ったララが、今日の事を詳しく説明しだした。

訓練場、街、港、村を見てまわって、村の魔法武器工房「アルタ」で何時間もネバって取引きを持ち掛けたらしい。

頑固なじいちゃんは、海外の取引きは一切しないと断ったらしい。

ここの貿易商店と取り決めしてたから、そう言うのも当たり前だ。


「それで領主さま、わたしの能力でも読めませんでした」


「どんな感じがした」


「それがささやくような声が聞こえるのですが、それを邪魔するように雑音が聞こえてくるのです」


「ほう・・・そんな事が起きていたのか・・・ララの印象派はどんな感じだ」


「賢い方だと思います。わたしに接する態度も貴族と思えない程に気さくでした」


「そうか、悪いが明日も任せていいかな」


「はい、分かりました」


お辞儀をして部屋から出て行った。



「ムシ、居るか」


ブーンと飛んできて机に止まった。

手をかざしてムシの記憶を早送りで見た。

だいたいララの言う通りだ。


ムシの褒美ほうびに魔石を出してやった。

ムシは小さいあごでバリバリと食いだした。

魔石を食い終わった時に光った。

これで少しは賢さが上がったはずだ。


「ムシよ、夜もアリッサを見張れ」


『分かった』


ブーンと羽ばたいて、回転している。


「あ!ダメだ!」



遅かった。ドアに穴を開けて出て行った後だ。

まあ、目立たない所に穴を開けて、少しは考えたようだ。

しかし言ってから行動しろ。


ああ、これならもう1つ魔石をやるべきだった。




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