バーダラ国
「カツ、カツ、カツ、カツ」と廊下に足音が響いた。
そしてドアが開いた。
そこには、攻撃機と地上攻撃機の乗り組員が勢ぞろいしていた。
1段高い台に乗った俺は言い放った。
「よく聞け!我が貿易国のブッダ国から緊急要請が来た!隣国のバーダラ国が侵攻して来たらしい。その戦いの援助を求めてきた!危険が伴なう事だ。自国でなく他国だ!行きたくない者は行かなくてもいい、他国に命掛ける義理は無い」
「では何故、引き受けたのですか・・・」
「まあブッダ国が滅びた場合、貿易国が減ってしまう。それに将来は帝国が相手だ。実戦経験はあった方がいいに決まっている。それに気になっている事があるのだ。相手のバーダラ国が魔物を使って攻めて来た事だ。どうも引っ掛かって仕方ない」
誰もここから去る者はいなかった。
「わたしを戦わして下さい。バーダラ国を帝国相手だと思ってめちゃくちゃにしてみせます」
「わたしもお願いします」
「わたしも」
帝国に因縁のある兵から、賛同の声が上がった。
ならば言うしかない。
「出撃しろ!」
皆が勢いよく走りだした。そして機敏な動きで乗り込んでゆく。
そして誘導員が誘導旗を振って誘導した。
誘導員の指示で、1機がゆっくりと浮かんだ。
そして飛行ポイントに到着。
誘導旗が大きく振られて、飛行ルートから誘導員が逃げた。
機内に『飛行許可をOK』と声が伝わった。
その途端に格納庫から、攻撃機がゆっくりと出た。
そして一気に空高く舞い上がった。
次に続くように、又1機が格納庫から出た。
港では、警備員に「ダメ、ダメだ。これ以上、中に入らないで」
住民は、勇ましく飛ぶ攻撃機を見守っていた。
中には、今回の出撃の家族や友人も見ていた。
「おかあさん、あれにおとうさんも乗ってるの」
「ええ、乗ってるは・・・大丈夫。きっと元気に戻って来る・・・」
俺も来た廊下を歩きだした。
突き当たりの昇降機に乗った。そして最上階のボタンを押した。
ドアも自動に閉まり、自動で上昇した。
最上階で止まりドアが開いた。
崖の上だ。その崖には、ミドリやアオやクロやキのハチが勢ぞろいしていた。
その数8000は超えていた。
今回の作戦は電光石火で攻め落とす作戦だ。
なので空からの攻撃主体で行なう必要があった。
今回は、ドラゴンは使わない。
その方が、航空部隊の把握になるからだ。
俺はアオに乗って「飛べ」と一言を放った。
ハチたちが一斉に羽ばたき飛んだ。
空にハチたちが群がっていた。
行き先は、ブッダ国とバーダラ国の国境だ。
すでに行ってしまった。攻撃機と地上攻撃機の後を追った。
もう戦いは始まっていた。
砦を守るブッダ国は、苦戦している。
砦を攻めているのはゴブリンだ。
その数は4万を超えている。その後方には正規軍5万が控えていた。
強襲の為か、守っている数は1万も満たない。
今もここにブッダ国軍7万が向かっているそうだ。
大軍になれば、更に行軍速度が遅くなるだろう。
後方のバーダラ国軍に地上攻撃機が襲った。
あっちこっちで爆発が起きていた。
爆発が起きる度に被害がでていた。
「なんだこの爆発は」
「空に何か居るぞーー。それも無数だーー」
その言葉で大勢の兵士が空を見出した。
「なんだあれは・・・何か放ったぞーー」
そう言った男は爆発に巻き込まれて、空中でバラバラにされて飛んでいた。
5万の軍勢が4万になっていた。
俺の魔眼で指揮官が驚く顔が見て取れた。
「ロドリゲス、あれはなんだ。ブッダ国軍にあんな物があるとは聞いてないぞ」
「あ!もしかして、最近になって貿易をしてる国の兵器では・・・形は違いますが空を飛ぶ船を見たと情報が入ってました」
「なぜ、その情報を早く知らせない。お前の責任だぞ!このバカもんが!!」
指揮官がロドリゲスを殴り倒していた。
「こんなはずではなかった・・・なぜだ」
もう軍は、軍としての機能はしていない。
もう逃げ出す者が多数出ていた。
「こら!逃げるな!逃げたら逃亡罪で処罰するぞ!!」
「あの上官を殺せ!俺らの顔を見られたぞ」
阻止していた上官は、殴られて気絶したまま引きずり下ろされた。
そのまま袋叩きにあって、無残な姿をさらしていた。
攻撃機は、更に高い高度で停止したまま、空の制空権を守っていた。
「ゴブリンを食ってこい!」
8000のハチがゴブリンを食いだした。
2匹のゴブリンを捕まえて、交互に食っている。
ああ、鯖折りにされて、頭がもぎ取られた。
その頭をムシャヌシャと食いだした。
中には魔術士のゴブリンが火球を放つが、ハチたちは食うのに集中して知らんぷりだ。
その魔術士も空へさらわれていた。
「ギャーギャー」とわめいてもダメだ。引き千切られていた。
その戦いは1時間で終わった。
ゴブリンは全て食われた。
5000の兵が逃げたが、4万5千の兵は犠牲になった。
その犠牲者をハチたちが、今も食っている。
あんなに食ったのにまだ食うのかと驚いた。
死んだ死体も放置出来ない。放置していると疫病の発生につながる。
それに大量に人が死ねば、アンデッドとして生き返ってしまう。
その時は仲間にしてしまうからいいか・・・
「我輩は、砦の指揮官バーセンです。この度の救援を心からありがたく存じます」
「今回の指揮官のシンだ。よろしく」
「お若いのに凄い優秀な方だ」
なんのかんのと援軍が来るの待った。
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