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砲撃車体




作業場に魔道具製作のメンバーを集めて話し合っていた。


「それ程の長距離では、魔法砲では魔法弾自体が拡散して消えてしまいます。もって3キロが限度ですよ」


「そんな距離なのか、確認しているのだろうな」


「はい、しっかりと確認してます」


「俺の目標は6キロから10キロまでを考えている。どうにかならないか?」


「1つ、いいアイデアがあります。魔法陣を封じ込めた金属を打出して、着弾した瞬間に魔法陣が発動して大爆発を起こさせては・・・」


「おお、それはいいアイデアだ」


「私にも追加のアイデアがあります。金属を打出すだけで安定した飛距離が出るでしょうか、風銃のような回転を加えれば風の影響も少なくなるのでは」


「それもいいぞ。皆、もともっとアイデアを出してくれ」




金属のかたまりが未整備の凸凹道を走行していた。

両サイドのゴムタイヤ8つが地面をしっかりと掴んで回転力を伝えていた。

1つ1つが駆動して動く仕組みになっていた。


『目的地に着いたか・・・』


「今、着いたぞ。的の画像を見てもいいか」


『今、確認の了解を受けた。見ていいぞ』


ボァアンと立体映像が現れた。

赤く的があった。画像の右上にX軸とY軸のZ軸の座標が現れた。


「班長、距離にして7キロ先です。当たりますかね・・・」


「疑問に思うな、当てる事に集中しろ。まあ、はじめての試みだ外れても文句はでないさ」


『準備が整いしだい撃っていいぞ。実弾でなく空弾でデータをしっかりと撮れと命令されているからな』


「了解」


マイクのスイッチをOFFした。

立体映像の録画モードにスイッチを入れた。


「準備に掛かれ。黄色の空弾だから間違えるな」


「分かってますよ」


「空弾補充確認ヨシ!!」


「スイッチON」


「ガチャンッ」


「補充確認ヨシ!!。班長いつでも撃てます」


「ちょっと待て、弾道計算がまだ終わってない」


角度を46度に調整して、砲身を右に少し動かして・・・これで当たるのか・・・


「班長、砲撃車体を右位置に移動した方がいいと思うのですが・・・」


班長は、怖い目で運転者をにらみつけた。

せっかく計算が終わったのに、又計算をさせたいのか・・・


ヘルメットについたマイクのスイッチをONした。


「準備完了発砲します」


発砲ボタンに指が置かれて押した。


「ダンッ」と車体に音が響いた。後方から薬莢やっきょうが「プッシュ、カン」と排出された。




的をかすった映像が映し出された。


「班長、良かったですね。あれは当たりです」


班長はため息をついていた。




『実弾の許可が下りた。実弾を試せ』


「了解しました」


マイクスイッチOFFして、「実弾の準備だ」





「実弾補充確認ヨシ!!」


「スイッチON」


「ガチャンッ」


「補充確認ヨシ!!。班長いつでも撃てます」




マイクスイッチONにした。


「準備完了発砲します」


発砲ボタンに指が置かれて押した。



画像が消えた。

砲撃車体の小窓が一瞬光った。

遅れてでかい爆発音が響いた。

それと一緒に砲撃車体にも、その衝撃が伝わった。


「なにが起きた!」


中の3人で運転者だけがガタガタと震えていた。





遠くに居た俺も、その大爆発を体験していた。


ピカッと光って大爆発の音がやって来た。

遅れて衝撃波が襲った。

建物がビシビシときしんだ。

しして窓ガラスに「ピキピキ」とひびがはいった。


兵士に向かって怒鳴どなった。


「村や街の被害を調べろ!」



俺は城から出た。

近場に居たアオにまたがって、「アオ、急いであの大爆発の現場へ行け」

ブーンと飛び出した。



なんて事だ。山がめちゃくちゃだ。

現場近くの木が全て倒されている。


そして大爆発の地点では、地面がぽっかりと陥没をしている。

その大きさは1キロに及んでいた。



後で聞いた被害は、城の窓ガラスだけだった。





「これが録画された映像か・・・」


セバス「もう1度、再生します」


「ストップ、この場面からコマ送りで再生してくれ」


画像をジーッと見てた。

立体映像を下から見て、斜めから見て分かった!!


こんな事になるなんて予想もしなかった。

実弾が着弾した瞬間に幾重にも魔法陣が展開して、干渉かんしょうし合って魔法陣の暴走を招いた。


その結果があの凄まじい大爆発だった。

凄い攻撃手段を手に入れた。




陥没した土地は黒騎士によって埋め戻された。

そして、その土地は砲撃車体の訓練場になった。

勿論、空弾での訓練をしている。




『バカ野郎!また計算間違いをしたな、風の向きが反対だ。なぜこんな間違いをするかな・・・』


「すいません。ヤンが皆が撃ちを終わって、早く早く撃てとせっつくので、あせって・・・」


『仕方ない。もう1度計算のしなおしだ。それが終わったらもう1度撃て、2度目の失敗は罰があると思え!』


「ヤンのせいだからな」


「え!そんな・・・計算をミスった班長が悪いと思わないかブンヤ」


「そうだな、計算ミスはダメだな。なんなら変わってやろうか」


「いいよ、おれがやるから。あのクソじじいがーー」


『今の声は聞こえているぞ。罰は確定だ!』


「なんだよ、マイク切ってないのかーー」


次の空弾が見事に的を命中していた。

班長のマックはうな垂れていた。




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