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転送装置




闇夜の空から帝国の貿易都市であるライデンヒルに、黒い機体がまさに下りようとしていた。

大きいがボロそうな建物の屋根が、パカリッと開いた。

その開いた空間に正確に黒い機体が徐々に下りた。


余りにも静か過ぎる行動に、誰も知られない。

何か気付いて空を見ても、暗い空に紛れ込んだ黒い機体には気付かないだろう。


黒い機体が床に、静かに着地すると後部が開き、メンバーが装置と一緒に降りた。


「ようこそいらっしゃいました。シンさま」


「久し振りだな、ミライ。設置する場所は決まっているのか?」


「こちらになります」


ミライと数人が先行するようにドアを開いて、なぜか足音をひそめながら歩いて行く。

バラバラな装置を次々台車に載せて、メンバーが押しながら一緒に後をに付いて行く。


「ここになります」


広い部屋を確認しながら、ベストな位置を端末で計算してはじき出した。

それを元に特殊な筆記具で床に、正確に線を引きわくをかき置く向きもかいた。


「その枠内に収めてくれ」


メンバーは手際よく、バラバラな装置を組み上げ出した。


「そっちの配線はどうだ」


「少し待ってくれ・・・完了したぞ」


「次の装置を持って来てくれ」


「お前は、そっち側を持ってくれ・・・持ち上げるぞ」


3人で重い装置を、設置された装置の上に寸分違すんぶんたがわず置いた。

後は配線を3ヶ所をつなげば終わりだ。


そして転送装置の設置が完了した。

こっちのメンバーが、ここのメンバーに使い方を1から教えはじめた。


「1週間は、テストの繰り返しをして、微調整が必要になります。分からない時は立体映像で聞いて下さい」


「1度、その立体映像が見てみたい」


ボワンと映像が映し出された。


「凄いな、本当に立体に見える」




「シンさま、行きましょう」


案内された部屋は、小奇麗な部屋だった。


「今度から定期連絡も転送装置の立体映像を使うといい。書面や地図も画面に見せれば向こうにはデーダとして残るはずだ」


「それは便利になりましたね。これが前回の親子の調べた結果です」


分厚い書類が、ドサリと置かれた。

30分も掛けて読み終わった。


経緯いきさつは分かった。裏で操った人物にはたどりつけなかったのは残念だ。すぐに分かるとは思ってもいないから、引き続き調べてくれ」


「分かりました。それからボレン・ガーデルをご存知ですか?」


「ああ、口の悪い太った役人だよな」


「そうです。その人物が殺された事件が昨日発生しました。正式発表もなくうやむやにするようです」


「理由は分かってるのか・・・」


「まだ起きたばかりもありますが、厳重な命令で一切の他言が許されてないので、中々難しい状況です」


「それでも事件が起きた事は、しっかりと把握してるのだから、あまり気にするな」


「ありがとうございます」


「どうせ引き続き調査するのだろ。ミライの性格は分かっている積もりだ」


コンコンコンとドアが早いテンポでノックされた。


「アルトンです、至急に連絡する事があって来ました」


「入れ」


ドアがガチャンと急いで開いた。


「例の殺人事件は、皇帝の命令だと判明しました」


ミライがガタンと激しく椅子から立上がった。


「それは、どうして分かった」


「新人が仕掛けた執務室の盗聴器で判明しました。はじめは。なにも聞えなかったのですが、更に音量を上げて無駄な音を削除したら、これがその声です」


『ダライアン、なんで急に来たんだ。・・・う、何をする・・・すまない皇帝の命令なんだ・・・バタン』


「隣の寝室からもれ聞えた音です。音声解析を知らない新人の教育不足でした」


「それは仕方ないとして、ダライアンは何者だ」


「今は友人関係を調べている途中です」


「分かった。分かり次第に報告してくれ」


「はい、それでは」


ツカツカと歩きドアが開かれた。

そこにはメンバーがちょうど来ていた。

そのメンバーの横をすり抜けてアルトンは出て行った。


「領主さま、説明も終わりました」


「そうか、帰るとしよう。あの事は分かり次第に頼む」


「はい。分かりました。それとシンさま、10人程ローランへ連れて行ってくれませんか、仔細はこの書類に書かれてます」


書かれた書類をチラッと見た。

そして例の所に戻った。


男女の子供たちは、怖そうに身を寄せ合い機体に恐る恐る乗り込んだ。

椅子に座らされて、体にベルトを調整されながら絞められた。


「痛くないか」


「大丈夫です」


「お姉ちゃん、わたし怖い」


「わたしが居るから怖がらないで、絶対に守ってあげるから・・・」



機体はふわりと浮き、建物の屋根を抜けだして高度を上げていった。

高い高度で徐々にスピードを上げてライデンヒルの都市を去った。





絶壁の収納庫に機体を収納すると、機体からゾロゾロと子供たちが降りた。


「それではこの子たちは、孤児院へ連れて行きます」


「そうしてくれ」


メンバーで守られるようにして歩き出した。

諜報部に参加した親が、子の事を思ってローランへ避難させたのだが・・・子供はどうな思いでいるのだろう。





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